...背中の子は猶も父親を呼びながら反りかへつて暴れるのでとても工合よくねんねこを直して着せるわけにはゆかなかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...腮(あご)をしゃくって反り身になり...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...ソオファの上に反り返って読みかけの小説本をおッぽり出して...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...椅子に反り返って...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...」私は反り返って威張りだした...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...唇が反り返っていたり...
豊島与志雄 「慾」
...白いのどをのぞかせて反りかえったのが見えた...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...あなたの白い手冷くならんだ五指の甲でこの頬が打たれたい落葉に敲かれるシルクハツトは悲しげである凛乎と美しい反りで悲しげである一座の花形 美少女の平手に敲かれる道化役(ピエロ)の頬より悲しげであるキヤフエの紳士 白皮の手套に敲かれる酔漢(よつはらひ)の頬より悲しげであるねがひは降りしきる落葉素裸に立つ僕のからだは悲しげである...
仲村渠 「ねがひ」
...それに斉整とはいえ、右肩剣ガ峯から、遙か東海の雲へ走る、のびのびした弧線は、北角白山岳から本栖湖さして、なだれ落ちる一線にくらべて、やや長大であるから、山体はおのずと、北へ反り気味に、軒昂たる動勢を持するゆえん...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...晝飯の茶碗を目潰(めつぶし)に叩き付けられてのけ反りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...反り加減の唇の弧線(こせん)も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...思はず刀に反りを打たせます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の真向いの椅子にどっかりと反り返りながら……...
夢野久作 「暗黒公使」
...内心そっと夜の夜中に反り返って寝ている不行儀な息子に蒲団をかけてやるように...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...反りを合そうたって...
横光利一 「旅愁」
...」塩野はまだ矢代と千鶴子との間に今も生じている微妙な気持ちの反り合いには...
横光利一 「旅愁」
...反り身になるまで...
吉川英治 「私本太平記」
...反りかえった鼻のさきに皺を寄せて薄笑いを浮かべました...
オン・ワタナベ(渡辺温) 「兵士と女優」
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