...一心に写生をやっている未醒画伯を指(ゆびさ)して「あれはなんだ」と聞かれ、将軍反り返り、得意になって曰(いわ)く、「ヒー、イズ、アクター」西洋人、目を丸くして未醒氏の顔を見る...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...新田さんの事は郡視學さんからお話があつたもんだで、遂(つい)私も新田さんを此學校に入れた次第で、郡視學さんの手前もあり、今迄は隨分私の方で遠慮もし、寛裕(おほめ)にも見て置いた譯であるが、然し、さう身勝手が過ぎると、私も一校の司配を預かる校長として、』と句を切つて、一寸反り返る...
石川啄木 「雲は天才である」
...無意氣にこちらの長く反り返つた口ひげを引ツ張つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...有松英義2・25(夕)今法制局長官の椅子に踏ん反りかへつてゐる有松英義氏が...
薄田泣菫 「茶話」
...ソオファの上に反り返って読みかけの小説本をおッぽり出して...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...彼女は少し反り身になって...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...床はたわんで反り返っているため平らでない...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...」私は反り返って威張りだした...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...椅子(いす)の上に反り返り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あなたの白い手冷くならんだ五指の甲でこの頬が打たれたい落葉に敲かれるシルクハツトは悲しげである凛乎と美しい反りで悲しげである一座の花形 美少女の平手に敲かれる道化役(ピエロ)の頬より悲しげであるキヤフエの紳士 白皮の手套に敲かれる酔漢(よつはらひ)の頬より悲しげであるねがひは降りしきる落葉素裸に立つ僕のからだは悲しげである...
仲村渠 「ねがひ」
...反り返ったまま吹く風に誘われて行く...
夏目漱石 「野分」
...こんな筋を細々と作る才能はありません」佐々村村一は少し反り身に...
野村胡堂 「法悦クラブ」
......
前田普羅 「普羅句集」
...腹を抱えて、反りかえって、シンから堪まらなそうに全身を揺すり上げて笑いつづけた...
夢野久作 「霊感!」
...』と反り返って云うのですよ...
横光利一 「旅愁」
...厚い甍の反りの上に枯松葉を落していた...
横光利一 「旅愁」
...秋の朝(あした)卓の上から二三輪だりあの花の反りかへる赤と金とのヂグザグが針を並べた触をして...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...木にも土にも反りようはない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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