...背筋を中反りに蜘蛛(くも)のような手とともに...
泉鏡花 「怨霊借用」
...反りくり返っていたのかね」「かどうかは知らないが...
梅崎春生 「狂い凧」
...―――」まん中の布団にふん反り返って膝(ひざ)を立てている熊谷の右側に...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...椅子(いす)の上に反り返り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...白いのどをのぞかせて反りかえったのが見えた...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...あなたの白い手冷くならんだ五指の甲でこの頬が打たれたい落葉に敲かれるシルクハツトは悲しげである凛乎と美しい反りで悲しげである一座の花形 美少女の平手に敲かれる道化役(ピエロ)の頬より悲しげであるキヤフエの紳士 白皮の手套に敲かれる酔漢(よつはらひ)の頬より悲しげであるねがひは降りしきる落葉素裸に立つ僕のからだは悲しげである...
仲村渠 「ねがひ」
...お撮りになりません?」反り橋の袂(たもと)と神楽殿(かぐらでん)の前で...
久生十蘭 「あなたも私も」
...吾輩は君たちなんぞに鼻汁(はな)もひつかけんぞと反りくり返つてやりたいだけのことさ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...ぎるんぎるんと渦巻く気圏に反りながら...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...三角の上反り帽をかぶり...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...上半身をややうしろへ反り...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...千古の危急を救ってやったここの主人からは御礼の百万遍も言ってもらおうとふン反り返っていたら...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...反り返つて歩いてゐるやうな町人の女房とか娘とかを見ると...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...自然石の鍬のような反りを持った石の左よりに水鉢があって...
室生犀星 「庭をつくる人」
...前に差し置いた大鉢には血の滴る大鯛が一匹反りかえって...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...反りを合そうたって...
横光利一 「旅愁」
...照り輝く砂の白さに調和した破風の反りを波うたせ麗しかった...
横光利一 「旅愁」
...反りかえった鼻のさきに皺を寄せて薄笑いを浮かべました...
オン・ワタナベ(渡辺温) 「兵士と女優」
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