...文壇の天下は紅葉先生が金色夜叉を書出して一世を風靡して居たが同時に鏡花...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...正面には日の丸の旗が交叉してあつた...
石川啄木 「二筋の血」
...「続金色夜叉――それは面白い...
薄田泣菫 「茶話」
...それは額に二本の角のある青い体をした夜叉(やしゃ)であった...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...稲妻の光りが交叉し...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...長彦はじっと夜叉王のようすを見...
豊島与志雄 「長彦と丸彦」
...あたしには見えた)叉銃をして草の上で休んでいる...
久生十蘭 「だいこん」
...その霊地に堕ちて夜叉(やしゃ)となり...
南方熊楠 「十二支考」
...いや酒だけでもない」高氏はじぶんを呪(のろ)うような語気で――「こよいに限って、こんな深酔いしたのも、藤夜叉、そなたが、いけないからだ」「あら、なぜでございますか」「いえない」胸を空(あ)けて、待つとない悶(もだ)えをしめすと、とっさに、どういう小むすめの気安さが、その彼に見えすいたのか、藤夜叉の方から寄りすがって、ひたと甘えた...
吉川英治 「私本太平記」
...登子も舞台の藤夜叉を見すましているに違いなかろう...
吉川英治 「私本太平記」
...藤夜叉が村へ入ったのは昨年の秋ごろだった...
吉川英治 「私本太平記」
...藤夜叉にも、いるに窮屈な点は何もなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...藤夜叉さんにもいえるでしょう...
吉川英治 「私本太平記」
...「いざ、料理を」と、母夜叉が、彼のそら死の体へ手を出したとき、武松はむくと起き上がって、女を取ッちめ、そこへ現われた張青も、難なく叩き伏せてしまった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...これを刺叉(さすまた)にひッかけようとすると...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そのため私は、藤夜叉、卯木、草心尼、正成の妻、高氏の妻、後醍醐をめぐる三人の妃などへも、創意をほしいままにしているが、それがまた読者のお叱りとなって刎(は)ね返ってきたりもする...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...その面(おもて)を交叉(こうさ)した...
吉川英治 「源頼朝」
...そこで王卒・薬叉の類は舞台辰巳角(たつみかど)に立つ...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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