...2電車の見えない電車道に交叉して...
海野十三 「深夜の市長」
...水田に働く者の足は指の叉がただれ腫物ができていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...一二『木(き)の叉枝(またぶり)に俯居(うつゐ)して...
薄田淳介 「白羊宮」
...髪ふり乱して夜叉(やしゃ)のような形相であった...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...夜叉は次から次へ死骸の頭をって往って...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...それを結んだ二つの直線の交叉点がすなわち目的の一点だということはすぐわかるじゃないか...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...極(きは)めてそつと然(しか)も騷(さわ)がし相(さう)に動(うご)く雲(くも)が高(たか)く低(ひく)く反對(はんたい)の方向(はうかう)に交叉(かうさ)しつゝあるのを見(み)ると共(とも)に...
長塚節 「土」
...駆けるように田村町の交叉点のほうへ急ぐのを見ると...
久生十蘭 「あなたも私も」
...前世夜叉なりしが云々』の話が支那の經藏にない以上は...
南方熊楠 「再び毘沙門に就て」
...二叉の交番の手前の右横丁をはいったところには「象の子」という店がある...
山之口貘 「池袋の店」
...花旋風(はなつむじ)両面(りょうめん)の夜叉(やしゃ)一声と足と息杖の相拍子(あいびょうし)をとって...
吉川英治 「剣難女難」
...藤夜叉がお厭(いや)になって来たのではございませんか」「なんの...
吉川英治 「私本太平記」
...――もし守時と同列でなかったら、あやうく、「藤夜叉」と、声を発していたかもしれない...
吉川英治 「私本太平記」
...……藤夜叉、そなたも戻れ」「帰りまする」やっと、彼女も身づくろいして、その黒髪を、指で梳(す)いた...
吉川英治 「私本太平記」
...――あの雑鬧(ざっとう)のうちで、一瞬、母を見失った幼い少年が泣き叫んでいたのは、まさに藤夜叉が、彼らの魔手に会って、もう姿を消していた時だったものである...
吉川英治 「私本太平記」
...けれど藤夜叉の胸には風の音ぐらいにしかそれは吹き抜けていなかったのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...藤夜叉という女性へも...
吉川英治 「私本太平記」
...多門天王が従鬼十四人をひきいて(あるいは王卒と十二薬叉(やくしゃ)とをひきいて)現われる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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