...又々検脈致し呉れ候様...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...旧い絵が又々伸び伸びになるばかりでなく...
上村松園 「画道と女性」
...又々ベルグソンが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...七十四神尾主膳は、せっかく興味をもって読みつづいていた勝の親父の自叙伝を、さきにはビタが来て妨げ、今はお絹が来て中断されたが、さきのビタは問題にならず、お絹の話して行った言句が気になって、これからは、うつろに何枚かの丁を飛ばして行ったが、ふと、しまい際へ来て、女、という文字に釣り込まれて読みついでみると、「オレガ山口ニ居タ時分ダガ、或女ニホレテ困ッタコトガアッタガ、ソノ時ニ、オレガ女房ガソノ女ヲ貰ッテヤロウト云イオルカラ、頼ンダラバ、私ヘ暇ヲ呉レトイウカラ、ソレハナゼダト云ッタラ、女ノウチヘ私ガ参ッテ、是非トモ貰イマスカラ、先モ武士ダカラ、挨拶ガ悪イト、私ガ死ンデモライマスカラ、ト云ッタ、ソノ時ニ短刀ヲ女房ヘ渡シタガ、今晩参ッテキット連レテ来ルト云ウカラ、オレハ外ヘ遊ビニ行ッタラバ、南平ニ出先デ出会ッタ故(ゆえ)、何事無シニ咄(はな)シテ居タラバ、南平ガ云ウニハ、勝様ハ女難ノ相ガ厳シイ、心当リハ無イカト尋ネルカラ、右ノ次第ヲ咄シタラバ、ソレハヨクナスッタト云ウカラ、別レテ、又々、関川讃岐トイウ易者ト心易(こころやす)イカラ、通リガカリニ寄ッタラ、アナタハ大変ダ、上レトイウ故、上ヘ通ッタラバ、女難ノコトヲ云イオッテ、今晩ハ剣難ガ有ルガ、人ガ大勢痛ムダロウトテ、心当リハ無イカト尋ネルカラ、初メヨリノコトヲ話シタラバ肝ヲツブシテ、段々深切ニ意見ヲシテクレテ、女房ハ貞実ダト云ッテ、以来ハ情ヲ懸ケテヤレ、トイロイロ云ウカラ、考エテミタラバ、オレガ心得違イダカラ、夕方ウチヘ飛ンデ帰ッタラ、隠居ニ娘ヲ抱カセテ男谷(おたに)ヘヤッテ、女房ハ書置ヲシテウチヲ出ルトコロヘ帰ッテ、ソレカラ漸々(ようよう)止メテ、何事モ無カッタガ、是迄、度々、女房ニモ助ケラレシコトモアッタ、ソレカラハ不便(ふびん)ヲカケテヤッタガ、ソレマデハ一日デモ、オレニ叩カレヌトイウコトハ無カッタ、此ノ四五年、俄(にわ)カニ病身ニナッタモ、ソノセイカモ知レヌト思ウカラ、隠居様ノヨウニシテ置クワ」こういうおやじの兄弟も大抵ではないが、細君となるものがことさら思いやられる...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨夜又々摩訶毘盧遮那仏(まかころしゃなぶつ)夢枕に現じてのお告(つげ)に...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...又々お猫さんの町中のうわさになるやうな事件を引きおこしてしまひました...
村山籌子 「お猫さん」
...夜の部、又々ダレる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...声又々いかん、くさり演...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...夜の部又々満員である...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...又々のど少々いかん...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...麻雀――夕食は悲しきハムライス、又々続ける...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「大久保」立ってみて又々いけない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...又々ツータル・タイの新着品と...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...貸切ショップガイドの客、又々皆クサる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...又々入り悪く惨たるもの...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...くりかえし考えて又々トルストイは偉いと思うし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...引越(ひきこし)公私のさわぎ又々延引...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...又々生々しく甦って来...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
便利!手書き漢字入力検索