...北(きた)の方(かた)は去年の冬...
芥川龍之介 「俊寛」
...去年の冬頃より内々人数を狩り催す云々」と...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...去年の冬あたりから来てるんぢやないかな……」「へえ……そんな女がゐるの? それは私ちつとも知らなかつた――...
田山録弥 「アンナ、パブロオナ」
...ここに来る前、去年の冬は、橋の下に住んでたのよ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...去年の冬大久保の家を売払ひし折...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...去年の冬生れた赤ん坊とをかかえて...
林芙美子 「婚期」
...あたくしの誕生日」去年の冬...
久生十蘭 「あなたも私も」
...どこで? どうやって? いつ? びっくりだなあ」「去年の冬...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...去年の冬頃私は、これで読み易い古典英詩の抜萃をつくりかけたのであるが、十枚も溜らないうちに厭になつて投げ出して以来、眼も触れずに置いたものだつた...
牧野信一 「悪筆」
...勿論そのときはそれで精一杯であったのですし、そこにある反面のものにも心付かなかったのですが、去年の冬、それから暮以来(あの大掃除を区切りとして)これまでの自分が作家としてもっていたプラスとその反面のものが見えて来ました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...去年の冬ごろから御病気をしておいでになる大宮が...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...去年の冬にある人から童女として奉公させた子であるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...亭主は網舟の船頭であったが、去年の冬、十九になる息子の平吉といっしょに沖へ出て、突風に遭って二人とも死んでしまった...
山本周五郎 「追いついた夢」
...去年の冬のかかりに腸を病んで急死し...
山本周五郎 「追いついた夢」
...去年の冬から武家の老夫婦が来て...
山本周五郎 「初蕾」
...去年の冬のことだった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...去年の冬だっけが...
夢野久作 「難船小僧」
...その宿は去年の冬焼けたといふことであつたので水野といふ旅館にゆくことにした...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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