...殺されても此処を去らない心算(つもり)です...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...その辺を去らない気持ちらしい...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...オブチと云う飼犬のみは如何しても家(うち)を守って去らないので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その辺を去らない鳥の挙動を...
中里介山 「大菩薩峠」
...早く見てやっておくんなさい」飛び上ってまだ痛みの去らない道庵を...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間の清新にして真正なる自由は植民の天地にのみ求め得られるような夢が今だに去らない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...野を横ぎって来るウィリアムを待ちながら立ってるところを想像しないでは去らないだろう...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...どちらを向いても汚らしいパン屑のちらばっているその上の光景がまるで人の眼から去らないような有様だったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...たち去らないのか...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...去(かえ)らなきゃ去らないでもいい...
広津柳浪 「今戸心中」
...もはやそこを立去らない...
堀辰雄 「不器用な天使」
...まださういふ冬の立ち去らないうちだつた...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...師匠の右手が伸びてまだ最前の痛みの去らない今松の頬にまたピシリと平手が鳴っていた...
正岡容 「寄席」
...常に去らない幻がまたありありと見えて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そのことが頭から去らないようであった...
山本周五郎 「風流太平記」
...あんなのもいたほうがいい」そんなことをいって容易に立ち去らない群集の中に...
吉川英治 「親鸞」
...心配は去らないとみえて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...又八の不安は去らない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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