...いきなり厳然たる申渡しをいたしましたので...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...厳然たる事実なれば...
海野十三 「蠅男」
...その美しい行為は厳然たる事実として...
太宰治 「一つの約束」
...そうしてそれは皇室の一系であることが厳然たる古来の事実であるからであると共に...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...それどころか正子はもう厳然たる存在で...
壺井栄 「一つ身の着物」
...西田哲学に厳然たる後継者が控えているということを何人の眼にも明らかにする...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...手前たちにかばえるもんか!」「ドミトリイ! すぐここから出て行ってください!」とアリョーシャが厳然たる声で叫んだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...厳然たる事実の岩頭がいくつも見出せるのだった...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...すなわち花崗岩(かこうがん)と肥石灰漆喰(しっくい)とで作られ一尋(ひろ)八百フランもする底部と溝とを供えて下水道に至るまで広壮厳然たる昔の建築の代わりに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...厳然たるべき法を乱すなど――」「川北は...
直木三十五 「南国太平記」
...鎧櫃の厳然たる形は少しも崩れてはいない...
中里介山 「大菩薩峠」
...今の新撰組は厳然たる一大諸侯以上の存在である...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳然たる態度を持った偉丈夫で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...厳然たる迫真力をもって総監室の拡声器から流れ出して来たのである...
久生十蘭 「魔都」
...すなわち厳然たる官員なり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...――中国に毛利ありの厳然たる勢威を失わずにいるのは...
吉川英治 「新書太閤記」
...帝王も犯し得ない千年来の掟(おきて)として厳然たる俗界との境がここに置かれてある...
吉川英治 「親鸞」
...史上厳然たる後醍醐天皇にも...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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