...さつきの厳然たる態度は消えてしまつた...
芥川多加志 「四人」
...それよりも大切な事は私が愛しかつ憎むという動かすことの出来ない厳然たる事実があるばかりだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...いきなり厳然たる申渡しをいたしましたので...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...部屋の鍵を持ちたまえ」帆村は厳然たる自信をもって...
海野十三 「蠅男」
...そうしてそれは皇室の一系であることが厳然たる古来の事実であるからであると共に...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...それどころか正子はもう厳然たる存在で...
壺井栄 「一つ身の着物」
...西田哲学に厳然たる後継者が控えているということを何人の眼にも明らかにする...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...厳然たる可能性を有った事実であることを忘れてはならないのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...厳然たる決心をもって言いつづけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして厳然たる様子でこのやせた二十歳の青年は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」テナルディエは厳然たる一瞥(いちべつ)をマリユスに投げた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...威儀厳然たる勤番格の武士の形になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳然たる地位を占めていることは人も知る通りだ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...三人の厳然たる姿が...
牧野信一 「競馬の日」
...どうしても厳然たる一官庁の如し...
村井弦斎 「食道楽」
...そんな厳然たる史実をとって...
吉川英治 「小説のタネ」
...帝王も犯し得ない千年来の掟(おきて)として厳然たる俗界との境がここに置かれてある...
吉川英治 「親鸞」
...史上厳然たる後醍醐天皇にも...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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