...さつきの厳然たる態度は消えてしまつた...
芥川多加志 「四人」
...)かたがた厳然たる客観の舞台に斎藤茂吉を眺めることは少時(しばらく)他日に譲らなければならぬ...
芥川龍之介 「僻見」
...それよりも大切な事は私が愛しかつ憎むという動かすことの出来ない厳然たる事実があるばかりだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...いきなり厳然たる申渡しをいたしましたので...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...部屋の鍵を持ちたまえ」帆村は厳然たる自信をもって...
海野十三 「蠅男」
...金博士の驚異軍艦ホノルル号の厳然たる姿が...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...そうしてそれは皇室の一系であることが厳然たる古来の事実であるからであると共に...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...そして厳然たる様子でこのやせた二十歳の青年は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...すなわち花崗岩(かこうがん)と肥石灰漆喰(しっくい)とで作られ一尋(ひろ)八百フランもする底部と溝とを供えて下水道に至るまで広壮厳然たる昔の建築の代わりに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」テナルディエは厳然たる一瞥(いちべつ)をマリユスに投げた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...余は旧劇と称する江戸演劇のために永く過去の伝統を負へる俳優に向つて宜(よろ)しく観世(かんぜ)金春(こんぱる)諸流の能役者の如き厳然たる態度を取り...
永井荷風 「江戸芸術論」
...威儀厳然たる勤番格の武士の形になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうなると厳然たる鎧櫃そのものが判じ物のようになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳然たる態度を持った偉丈夫で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...すなわち厳然たる官員なり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...三人の厳然たる姿が...
牧野信一 「競馬の日」
...カエサルはただ厳然たる面持と毅然たる言葉のみをもってのぞんだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...争う余地のない厳然たる事実である...
夢野久作 「甲賀三郎氏に答う」
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