...恍々として玄義(げんぎ)の如く燦々として白毫(びやくがう)のやうに厳として聚ゆる権利の如くあらゆる慧智の王府のやうに偉大なる殿堂は輝いてゐた勝利の山に輝いてゐた...
上里春生 「傾ける殿堂」
...或る限界まで行くとそれから先きは厳として人を容(い)れないという風があった...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...厳として存在し、こんこんとして溢(あふ)れて止まぬ其の民族を貫く民族特有の美の源泉は、如何なる外的条件のかずかずを並べ立ててみても説明しがたく、殆ど解析の手がかり無き神秘さを感じさせる...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...日本ではただ何処か知らない霊界に於ける仏教護勇の役に任ずる大力の理想的荘厳としてしか観られなかった...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...厳として天地の如く...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...厳として軟化せず...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...厳として墓中に彼女を見張っていたのではあるまいか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...厳として一定しているが...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...厳として警告する態度はあなどり難いものがあったとはいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳として動かない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それが日本には厳として存在している...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...すべての法律は厳として存在しているのに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...厳として群山(むれやま)の後にそびえているのだ...
別所梅之助 「雪の武石峠」
...わが国にも前から厳として存在し...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...庶民の秩序と安穏を守る法の門を厳として崩さず...
吉川英治 「大岡越前」
...ただ度外できない条件として、あの時代の女性の位置と、義仲の子を産んでいる母性という事実だけが、厳としてあった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...それでも、大化の革新以後、藤原百川(ももかわ)や良継(よしつぐ)たちの権臣が朝に立って、しきりに、土地改革を断行したり、制度の適正や、王道政治の長所を計ったりしていた短い期間は、どうにか、日本の曙光(しょこう)みたいな清新さが、庶民の色にも見えたが、やがて彼等の専横がつづき、皇室、後宮、みな藤原氏の血をいれて私にうごき、中央の官衙(かんが)から地方官の主なる職まで、その系類でない者は、ほとんど、衣冠(いかん)にありつけない時代がここ十年も続いた結果は――いまや世はあやしげなる両面社会を当然に持つにいたり――たまたま、相馬の小次郎が遭遇したような、柳桜の綾をなす文化の都と、百鬼夜行の闇の世とが、ひとつ地上に、どっちも、厳として、実在するような状態になった...
吉川英治 「平の将門」
...厳として位置をかえない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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