...少なくとも君だけは厭世的な考へを起さんで呉れ給へ...
石川啄木 「雲は天才である」
...急に厭世的な顔をしたと思ふと...
薄田泣菫 「茶話」
...厭世的な氷になってしまった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...あまりに厭世的なものになるかと思うと...
戸坂潤 「技術的精神とは何か」
...要するに厭世的なるかかる詭弁的(きべんてき)精神の傾向は破壊的なるロマンチズムの主張から生じた一種の病弊である事は...
永井荷風 「妾宅」
...ああ酒を飲まなければよかったと考えるようなものさ」「先生方は大分(だいぶ)厭世的な御説のようだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...厭世的な無爲のアンニユイ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...僕は厭世的な喋舌家(ちょうぜつか)を最も排斥した」さらにまた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...……じぶんの厭世的な感情も...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...過去四年間の『錘』以來の詩にも屡その厭世的な陰鬱な心持の中から吾れ知らず迸つて來るのは何等燻(くす)んだ色のない都會を歌つた詩...
福士幸次郎 「太陽の子」
...夫々の厭世的な姿を視守つてゐるだけであつた...
牧野信一 「酒盗人」
...厭世的な発作のいけにえになるような...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...あたしに嘔きたくなるくらゐ厭世的な氣持になるわ...
室生犀星 「末野女」
...厭世的な気分の上で共鳴し合ったりしているうちに...
山之口貘 「野宿」
...厭世的な気鬱に負けて...
吉川英治 「私本太平記」
...「厭世的な心持ち」から...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
...諧謔の裏には絶えず厭世的な暗い中心の厳粛がひそんでいた...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
...ここに先生の人生に対する厭世的な気分が現われている...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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