...――かう云ふ厭世的な感慨に沈みながら...
芥川龍之介 「枯野抄」
...少なくとも君だけは厭世的な考へを起さんで呉れ給へ...
石川啄木 「雲は天才である」
...あまりに厭世的なものになるかと思うと...
戸坂潤 「技術的精神とは何か」
...要するに厭世的なるかかる詭弁的(きべんてき)精神の傾向は破壊的なるロマンチズムの主張から生じた一種の病弊である事は...
永井荷風 「妾宅」
...ああ酒を飲まなければよかったと考えるようなものさ」「先生方は大分(だいぶ)厭世的な御説のようだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...厭世的な無爲のアンニユイ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...僕は厭世的な喋舌家(ちょうぜつか)を最も排斥した」さらにまた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...……じぶんの厭世的な感情も...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...夫々の厭世的な姿を視守つてゐるだけであつた...
牧野信一 「酒盗人」
...厭世的な発作のいけにえになるような...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...薄気味の悪い厭世的な文句が書き連ねてあるのです...
三浦環 「お蝶夫人」
...晩年の母の厭世的な...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...厭世的な気分の上で共鳴し合ったりしているうちに...
山之口貘 「野宿」
...厭世的な気鬱に負けて...
吉川英治 「私本太平記」
...諧謔の裏には絶えず厭世的な暗い中心の厳粛がひそんでいた...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
...厭世的なあきらめなどの心理を剔抉(てっけつ)した...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
...ここに先生の人生に対する厭世的な気分が現われている...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
...厭世的な「あきらめ」に達した...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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