...また「われ命(いのち)を厭う...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...われわれはまた諸君のために決して犬馬の労を厭うものではない……」拍手の音は寥々たるものであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...今の私にとっては怨み重なる妻を――妻が私の妻と呼ばれることを厭うて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...凡俗の行をなすを厭う...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...たいていの人は校正の仕事を厭うのだが...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...子規氏の遺志では余りに諸方へ報知する事などは月並として厭うだろうというので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...彼は風を厭うともし灯を若木の桐の大きな葉で包んだ...
長塚節 「太十と其犬」
...その祈りを犯されることを厭うた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...老いを恐れ厭うことの心理においては...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...生涯父母の喪にいるがごとくなるもまたはなはだ厭うべし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...見たくないものを見るのを厭うて出てゆくのではない――といふ意味のことを...
牧野信一 「裸虫抄」
...官公吏の亡状を厭うのあまり告げ来たれり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...性慾を極端にまで厭うべき文字で呼んで居る...
宮本百合子 「黄銅時代の為」
...影の多い心になるのを厭うたからではないか...
宮本百合子 「大いなるもの」
...世を厭(いと)うように人を厭うたという言葉について浮舟(うきふね)は何も答えなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これは我々の作法がはなはだ厭うところである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その人が当時ローマの暴君たちの用い慣わしていた厭うべくまた恐ろしい残酷の実例に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...下の裳にも今は紅を厭うて...
柳田国男 「雪国の春」
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