...人と交わることさえ厭うようになって来たのである...
李光洙 「愛か」
...浜までは時雨を厭うて簑をきる...
高神覚昇 「般若心経講義」
...今の私にとっては怨み重なる妻を――妻が私の妻と呼ばれることを厭うて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...私は妻の肩揉むことも厭うたではないか...
外村繁 「夢幻泡影」
...子規氏の遺志では余りに諸方へ報知する事などは月並として厭うだろうというので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...社交を厭うものは妻帯をしないに越したことはない...
永井荷風 「西瓜」
...彼は風を厭うともし灯を若木の桐の大きな葉で包んだ...
長塚節 「太十と其犬」
...その祈りを犯されることを厭うた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...老いを恐れ厭うことの心理においては...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...女のする仕事を厭うといったからとて...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...顔を見られるのを厭うのか...
久生十蘭 「ノア」
...黒い影はその光を厭うように闇の中に蹲っていたが...
久生十蘭 「魔都」
...憎むべき厭うべき死人同然な醜(みにく)い人間にしてしまったのだ...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...これらの諸種は本邦に在りて主なる竹の種類に属しなおこの他に花を出すものまたこれなきにあらずと雖ども煩を厭うてここに出すに及ばず...
牧野富太郎 「植物記」
...犬は豚よりも死を厭うし...
松永延造 「職工と微笑」
...野馬は人を厭う故に容易に人に見られず...
南方熊楠 「十二支考」
...ニェムツェウィッチ! 貴方が設計図のやり直しを厭うからと云って...
宮本百合子 「「インガ」」
...(b)ある所には丹念に歯を黒く染め・白い歯を見るのを厭う・国民がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??