...寒いのも厭(いと)わないで...
泉鏡花 「女客」
...厭味ッたらしい言分だが...
泉鏡花 「婦系図」
...厭気(いやけ)のさしたのを自覚すると...
海野十三 「壊れたバリコン」
...厭なことは知らせる迄(まで)もないので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この折程云うに云われない厭な心持のした事はなかった...
永井荷風 「花火」
...マリヤンが田舎住いを厭うので...
中島敦 「環礁」
...「男は厭(いや)になりさえすれば二郎さん見たいにどこへでも飛んで行けるけれども...
夏目漱石 「行人」
...いくら面白いものでも四十辺(ぺん)以上繰り返すと厭(いや)になりますね」主人は年の送迎に煩(わず)らわしいような事を云ったが...
夏目漱石 「門」
...考える事は厭だ...
林芙美子 「淪落」
...厭(いや)になっちゃった……」彼女はわざとらしく顔をしかめて見せた...
堀辰雄 「美しい村」
...この間見たいな厭なことさへあるんですからね...
牧野信一 「秋・二日の話」
...厭といふほど僕の脳天にあたつたりすることも珍らしくはなかつた...
牧野信一 「女優」
...世間によくある奴、もしも私でも押し付けられたならば……厭だ、厭だ、身ぶるひする程いやだ! その時には、その時こそ私こそ死んでしまふ、いやいや死ぬにも當らない...
水野仙子 「四十餘日」
...其審美感の中に厭世の情ほの見ゆべし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...負かされるみたようで、厭だわ...
森本薫 「華々しき一族」
...「わたしはもうあの子のことは考えるのも厭(いや)です...
山本周五郎 「日本婦道記」
...○寒さをも、熱をも知らず、ある人に云ふ如きこと、聞くは厭、横恋慕などうち明けよかし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...厭(いや)なものが厭(いや)なほど...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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