...厭味(いやみ)も可(い)い加減(かげん)に云(い)つて置(お)け...
泉鏡太郎 「一席話」
...物事に厭(あき)っぽい私には最大限でした...
江戸川乱歩 「双生児」
...もうお夕飯からは厭でもあなたがすつかりなさらなけやならないのだから...
鈴木三重吉 「桑の実」
...決して心から私という者を厭(いと)うてはいないらしい毒気のないところが表われていた...
近松秋江 「霜凍る宵」
...だけど何だか少し厭な子ね...
徳田秋声 「チビの魂」
...クリストフはひどく厭(いや)な気がした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...詩や小説に厭(あ)いた代助には...
夏目漱石 「それから」
...變死人を見るのはつく/″\厭だな」捕物の名人錢形の平次は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忠太郎 (厭味な言葉を聞くまいと押えて)おッと...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...「厭よ、何さッ!」なか子は、まるで鷲のやうに荒く身づくろひして吃驚してゐる嘉吉のそばから立ちあがつた...
林芙美子 「朝夕」
...厭な臭を出します...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...ほととぎす厭(いと)ふときなしあやめぐさかづらにせん日此(こ)ゆ鳴きわたれほととぎす待てど来鳴かずあやめぐさ玉に貫(ぬ)く日をいまだ遠みかあやめぐさひく手もたゆくながき根のいかであさかの沼に生(お)ひけむほととぎす鳴くやさつきのあやめぐさあやめも知らぬ恋もするかななどがある...
牧野富太郎 「植物知識」
...兄がすでに整えている旅の荷物を乱すのが厭さに...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...お登和嬢は先ほどよりの饒舌続(しゃべりつづ)け口の酸(す)くなりしをも厭(いと)わず...
村井弦斎 「食道楽」
...」「そんな事を言っちゃあ厭(いや)...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...したがって田舎の人は笑われるのが厭だという気持ばかりが先に立って...
柳田国男 「故郷七十年」
...……しかし王倫がそこまで吾々を気厭(けうと)くきらッているのだったら...
吉川英治 「新・水滸伝」
...労を厭(いと)うのではない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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