...忠隆(ただたか))の奥様へもお小言やらお厭味やら仰せられ候間...
芥川龍之介 「糸女覚え書」
...厭(いや)でも放課後六時半まではこんなところにいるより仕かたはなかった...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...可厭(いや)なら下げると……私一人帰されて...
泉鏡花 「歌行燈」
...穢い/\湯槽にどろ/\した厭なにほひの冷泉を沸かせるのであつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...厭(いと)ふべき凝滞はやがて来(きた)らむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...数々の「さようなら」が厭で...
田中英光 「さようなら」
...つまり人から淋(さび)しい女だと思われるのが厭なんで...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...二十三「おや厭だぞえ...
徳田秋声 「足迹」
...森成さんがもう葛湯(くずゆ)も厭(あ)きたろうと云って...
夏目漱石 「思い出す事など」
...恥を掻(か)くといけないから」「ハハハハ厭なら断(ことわ)るのが天下の定法(じょうほう)だ...
夏目漱石 「虞美人草」
...厭なものは断る、断ってさえしまえば後(あと)には何も残らない、私はこう信じていたのです...
夏目漱石 「こころ」
...厭(いや)に人を束縛するよ教育が」と忌々(いまいま)しそうに嘆息する事がある...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...時間の浪費を厭(いと)わずに...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...侮辱を与える奴(やつ)が世の中にいるんだから厭(いや)になるな」「そんなつもりじゃないよ」「つもりでなければ...
夏目漱石 「明暗」
...厭(いや)な気持がした...
原民喜 「壊滅の序曲」
...「チエツ! いや驚かないでも好いあんなものは、見るのも厭だよ...
牧野信一 「山を越えて」
...ある一つ二つの場合に得た失望感からゆがめられて以来は厭世(えんせい)的な思想になって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...奴は古家の中にいるのが厭に違(ちがい)ない...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??