...原始的な、そして覚束なくさえある帆の張りようは、誠に珍しいものであるが、而も引下さねば決して下りて来ぬらしい...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...よろづ原始的なるは...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...そうして最後に生き残る本然の要素は結局自分の子供のころの田舎(いなか)の原始的な影法師に似たものになるのではないか...
寺田寅彦 「映画時代」
...一体文化統制の原始的な原型である検閲という問題は...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...もはや原始的な形態の直接態の世界観ではなくて...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...之は一種の原始的な生命現象を生じるような無機体の高度の結合を発見出来たというまでであって...
戸坂潤 「辞典」
...民衆のもつ粗野で原始的なリズムは...
萩原朔太郎 「青猫」
...最も原始的な情緒この密林の奧ふかくにおほきな護謨(ごむ)葉樹のしげれるさまはふしぎな象の耳のやうだ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...その中にぽつんぽつんと蹲(うずくま)っている藁屋根(わらやね)が何となく原始的な寂蓼(せきりょう)を忍ばせていた...
北條民雄 「いのちの初夜」
...――その当時はもう原始的な他界信仰から脱して人々は漸くわれわれと殆ど同じような生と死との観念をもちはじめていたのにちがいありません...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...人間の生活であつても原始的な...
三木清 「人生論ノート」
...本格探偵小説なるものは探偵小説の原始的な型を伝統している純粋種である...
夢野久作 「探偵小説の真使命」
...原始的な野の緑の色が濃くなって来る...
横光利一 「欧洲紀行」
...最後期の最も堕落した彫刻の中に描かれたよろよろ歩く原始的な哺乳類が我々には興味深かった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...全てを見ておかなければという純然たる原始的な焦燥感か...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...此処もまた極めて原始的な湯であった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...原始的な素朴な活力を持っていた間は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...そこに在来の原始的な...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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