...一 十七音発句(ほつく)は十七音を原則としてゐる...
芥川龍之介 「発句私見」
...第一看護の原則としても一人の患者には絶えず一人の看護者がつきまとっていなければならない...
大阪圭吉 「三狂人」
...僕は大枚一銭五厘のハガキ代を原則として...
辰野九紫 「青バスの女」
...この種のアタヴィズムでも原則としては避けたほうがよいではないかと思われる...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...何となれば合理的論理は原則として虚偽を含まない筈の論理の理想であったのだから...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...社会の歴史的運動の現実的必然性を、その地盤として夫に立脚した理論は、原則として、組織的に――個々の場合々々を云うのではない――一定の真理形態を取る...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...というのは社会の歴史的運動が必然的に行こうとしている処のもの――現実のもつ必然性――からその問題の端緒を始める論理は原則として真理だと云うのである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...矢張り又何等か之に対立した科学的原則として現われるかと思うと...
戸坂潤 「科学論」
...それは原則として...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...またどういう時世にはどんな職業が自然の進化の原則として出て来るものである...
夏目漱石 「道楽と職業」
...方途がつかなくなって弱っている」「日本軍には原則として俘虜は存在しないのだから...
久生十蘭 「ノア」
...これらの意見をもって確立された原則として...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...社会の主動原則として利己に代えて博愛をもってすれば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...原則として対等にしていたが二三年後には男の方がぐっと上になってしまう...
宮本百合子 「女の歴史」
...今日の小学生等は原則としてその暗記の方を強いられているのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...閣員は原則として政黨員であり...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...「むだなことを考げえるんじゃねえ」彼は机にしがみついて頭を振る、「そんなことに気をとられると出世のさまたげだぞ」そして他の水夫やエンジさんの騒ぎから身を護(まも)るように、両手で耳を塞ぎ、口の中で低く、本を音読するのであった、「――その構造のAは、原則として、スチイタアと、ロオタアの二部分に分れ、スチイタアの主躰は汽筒であって……」お兼はもう助なあこには眼もくれなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...十何時間目に一回送られるわずかな食物を原則として...
吉川英治 「江戸三国志」
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