...大方読者諸君子の厚志によると深く感謝している...
岩波茂雄 「岩波文庫論」
...それに若井氏の心持も分って私もその厚志に感じてやっている仕事であるから...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...王さまの御厚志をお伝えするように言いつかったというわけなのです...
太宰治 「新ハムレット」
...彼女は鈴木信太郎君を訪れて同じ態度で鈴木君の厚志を謝したそうである...
辰野隆 「感傷主義」
...厚志はありがたくいたゞくけれど...
種田山頭火 「其中日記」
...南方各地の銘茶の御厚志にあずかっているが...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...深堀宿老さんのご厚志によるもので...
永井隆 「この子を残して」
......
中谷宇吉郎 「雪」
...これは御厚志に酬(むく)ゆるために...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは御厚志に酬(むく)ゆるために...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...厚志の心には、一瞬、羞恥にも似た秘やかな思ひが浮んだ...
原民喜 「二つの死」
...そして厚志は、その砂丘の上の明るい五月の空の下で、信子の甘い息づかひを、暗い眼ざしを、髪の毛の匂を次第に身近く燃える如く感じたのであつた...
原民喜 「二つの死」
...反つて御厚志をふみにじつてしまつたことを考へると申し訳なくてたまらない...
平山千代子 「お泊り」
...四十九日の法事の際にも御厚志の見える誦経(ずきょう)の寄付があった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...院の御厚志が私を今になっても幸福にしてくださるのだとかたじけなく思うのでございます」尚侍はこんなことを言ったついでに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...子供集めや雑用品は失礼ながら手前の方で致します」「御厚志なんとも忝のうござる」話が出来て六兵衛が立つと...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...あとのことは見ぬふりをせよと申して置いた」「御厚志なんともおん礼の申上げようがございません」久木が丁寧に礼を述べた...
山本周五郎 「新潮記」
...「君の厚志(こうし)なくば...
吉川英治 「新書太閤記」
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