例文・使い方一覧でみる「厚ぼったい」の意味

...厚ぼったいような感じになった口びるはわれにもなくわなわなと震えて来た...
有島武郎「或る女」

...鷹は忽ちばさりと厚ぼったい羽音をさせながら... 鷹は忽ちばさりと厚ぼったい羽音をさせながらの読み方
大倉※［＃「火＋華」、第3水準1-87-62］子「美人鷹匠」

...だから聯想的（れんそうてき）形容詞でなく、厚ぼったい匂や、ざらざらな匂や、すべすべな匂や、ねとねとな匂や、おしゃべりな匂や、屹立（きつりつ）した匂や、やけどする匂があるのである... だから聯想的形容詞でなく、厚ぼったい匂や、ざらざらな匂や、すべすべな匂や、ねとねとな匂や、おしゃべりな匂や、屹立した匂や、やけどする匂があるのであるの読み方
高村光太郎「触覚の世界」

...厚ぼったい毛糸の類は用いぬ覚悟の様でした... 厚ぼったい毛糸の類は用いぬ覚悟の様でしたの読み方
太宰治「おしゃれ童子」

...肉の厚ぼったいその頸筋が... 肉の厚ぼったいその頸筋がの読み方
豊島与志雄「男ぎらい」

...広い厚ぼったい顔つき... 広い厚ぼったい顔つきの読み方
ロマン・ローラン　Romain Rolland 豊島与志雄訳「ジャン・クリストフ」

...大きな黒い厚ぼったい眼... 大きな黒い厚ぼったい眼の読み方
ロマン・ローラン　Romain Rolland 豊島与志雄訳「ジャン・クリストフ」

...肩のあたりと腿のあたりとの厚ぼったい重みで... 肩のあたりと腿のあたりとの厚ぼったい重みでの読み方
豊島与志雄「童貞」

...厚ぼったい敷布を二枚... 厚ぼったい敷布を二枚の読み方
豊島与志雄「白木蓮」

...その厚ぼったい瞼と輝きを含んだ瞳... その厚ぼったい瞼と輝きを含んだ瞳の読み方
豊島与志雄「波多野邸」

...顔の表情がたたかれる苦痛のうちにできあがったようであった――厚ぼったい唇とぽかんと開けた口とを見せながら...
フランツ・カフカ　Franz Kafka 原田義人訳「城」

...たそがれのあせた光がその厚ぼったい霧の裏にポッとにじんでいる時刻だ...
細井吉造「二つの松川」

...もうひとり厚ぼったい冬外套（ふゆがいとう）をきた男の客がいるっきり... もうひとり厚ぼったい冬外套をきた男の客がいるっきりの読み方
堀辰雄「大和路・信濃路」

...そこに養分が貯えられているから厚ぼったい... そこに養分が貯えられているから厚ぼったいの読み方
牧野富太郎「植物一日一題」

...その上から厚ぼったい羊羹（ようかん）色の外套（がいとう）を着て... その上から厚ぼったい羊羹色の外套を着ての読み方
夢野久作「ココナットの実」