...手の外によつて察する穴は直徑一分か一分五厘位のものに過ぎないらしかつた...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...僅(わづ)か六箇月(かげつ)の間(あひだ)に四分(ぶ)五厘(りん)の低落(ていらく)である...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...浮世は三分五厘と...
高神覚昇 「般若心経講義」
...『一厘(りん)』の負け合いで...
太宰治 「虚構の春」
...それに飯代が一日十四銭五厘...
夏目漱石 「坑夫」
...お豆腐は一丁五厘(りん)であったのを...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...南部米の米所で作毛三分二厘五毛...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...帰れ帰れ」いきなり一座の五厘らしい男が...
正岡容 「寄席」
...目的ノ価額ニ従イ左ノ割合トス手数料 謝金五百円以下 七分 一割五分 つまり二・二ですね千円以下 六分五厘 一割二分五千円以下 六分 一割 などですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...皆(み)んなで六十九銭五厘になります」書生「サア代を遣(や)る...
村井弦斎 「食道楽」
...一瓦は日本の二分六厘ばかりだからココア三十七匁(もんめ)にクリーム十二匁ばかりだ...
村井弦斎 「食道楽」
...五厘銅貨が廿枚しかないので...
村山籌子 「おもちや の めがね」
...さういふ五厘券といふものが生活の急所をいかにも鋭く突いてゐるやうで...
室生犀星 「京洛日記」
...台所で手荒く使われる湯釜だとか七厘(しちりん)だとかに見るべきものがあります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...九分九厘までが観念的なことであり...
山本周五郎 「季節のない街」
...公儀の八釜(やかま)しい憂世(うきよ)を三分五厘に洒落(しゃれ)飛ばし...
夢野久作 「近世快人伝」
...その代り一分一厘間違い無しに証拠不充分になって見せるから...
夢野久作 「冗談に殺す」
...ソノ節分家ノ系図証文道具等、与右衛門ニ渡シ、其後九郎兵衛請取、コノ人耕作勝手ニ付、宮本ヨリ十町バカリ下ヘ罷リ出、農人仕リ居リ候とあるから、かなり成人の後、離郷したことは明らかで、なお同書の記事を史実とするならば、武蔵浪人ノ節、家ノ道具十手三(みくさり)、嫡孫左衛門ニ渡シ置候由、六十年以前ニ九郎兵衛時代ニ焼失――ともあるし、また、武蔵、武者修業ニ出立ノ時、森岩彦兵衛、中山村ノ鎌坂ニテ見送ル時、武蔵突キタル杖ヲ森岩ニ与ヘテ離別ヲ告グ木剣ナリ長サ三尺五分、厚ミ一方ハ四分五厘、一方ハ二分五厘、正中ニ稜アリ、コヽニテ厚サ五分、上下共ニ端円ニシテ首尾同ジ、枇杷ノ木ニテ黒シ...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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