...然るに助手が教えてくれたのは「厄介な」とか「面倒な」とかいうようなことを意味する言葉で――多分我国の“Plague take it !”〔罰あたり奴〕程度の表示であろう――これが日本人の涜神の最大限度なのである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...たとい厄介な奴がころげ込んで来ているとは思っても...
犬田卯 「一老人」
...この厄介な怖るべき電波嬢は...
海野十三 「人造物語」
...という厄介な結論さえ包含しなかったならば...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...処がここでは文学とルポルタージュとが甚だ厄介な関係に立っているのである...
戸坂潤 「映画芸術と映画」
...「厄介なことになったものだね...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...このお料理がまた厄介なのだ...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...厄介な彼、邪魔な彼、自分の半身の彼を、私は愛していたのだ...
豊島与志雄 「死ね!」
...厄介なことだと思われないこともないが...
豊島与志雄 「猫先生の弁」
...厄介なのは官憲にとってはよい口実となったろう...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...それに厄介なことには...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...いろいろ厄介なことが起きるのだ」「まア」「殺された半兵衛とお前は伯父姪でも何んでもないとすると半兵衛はお前を配偶(つれあい)にする気じゃなかったのか」平次はとうとうここまで突っ込みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを厄介な工程を屡々プレスするということは...
野村胡堂 「探偵小説と音楽」
...プトマイン中毒を起すという厄介な身体...
古川緑波 「食べたり君よ」
...決して厄介な程の天候ではなく...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...斯う屡々話柄にのぼる度にいちいち厄介な表題(みだし)を口にするのは不便だから...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...誰でも他人にとって無用な厄介なうるさいものとなるのだが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは厄介な惨めな恋人をお持ちになることになってよ...
横光利一 「旅愁」
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