...兎に角一同重荷を卸した如く安心の色を包まぬのであつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...近々看板を卸してしまいます...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...卸しの割合は二割から二割五分増しを通例とするが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...もし仮に今すぐボートを海へ卸して...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...堂の戸前へ腰を卸し...
中里介山 「大菩薩峠」
...与八は自在の鉄瓶を下へ卸し...
中里介山 「大菩薩峠」
...ともかくも木の根へ腰を卸して応対するほどの必要を認めなかったのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...仙右衞門も近所の義理で澁々おすがを厄介して居たのだから重荷を卸したやうな心持がした...
長塚節 「芋掘り」
...佐治君は自分が椅子につくのを待つて漸く腰を卸した...
長塚節 「教師」
...そう思って又椅子へ腰を卸した...
夏目漱石 「それから」
...好い香(におい)ね」代助は黙って椅子へ腰を卸した...
夏目漱石 「それから」
...彼はすぐ枕元に腰を卸した...
夏目漱石 「道草」
...私の仕立卸しの紺の背広と並んで...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...わたくしは重荷を卸したと申しましてもよろしゅうございます...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...窓は前側のものも後側のものも鎖して内より鑰を卸しありたり...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...鰺の醤油干と申して三枚に卸した鰺の身を醤油一合へ味淋一割と交ぜたものへザット漬けて日に干しておくのです...
村井弦斎 「食道楽」
...汁は鰹節の煎汁(だし)と醤油を煮立て大根卸しを添ゆ...
村井弦斎 「食道楽」
...ハンカチで鼻を蔽いながら少年ボーイと二人で室内に這入ってガッチリと鍵を卸した...
夢野久作 「人間レコード」
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