...誰も椅子に腰を卸そうとはしない...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...やっと台所の静かになったのに胸を撫(な)で卸したことがありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...腰を卸(おろ)しているものは...
中里介山 「大菩薩峠」
...舟を泛べるのに便利のよさゝうな家をと思つて見掛けも見憎くゝない三階作りの宿屋へ腰を卸した...
長塚節 「土浦の川口」
...余は草を茵(しとね)に太平の尻をそろりと卸(おろ)した...
夏目漱石 「草枕」
...窓をはたりと卸(おろ)す...
夏目漱石 「虞美人草」
...大事なものに錠(じょう)を卸(おろ)しておいて...
夏目漱石 「明暗」
...卸値で売ってくれ」店の人はランプを持ったまま笑い出した...
新美南吉 「おじいさんのランプ」
...奮闘してプラークで手広く小間物卸商を営むにいたった人物...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」年譜」
...わたくしは重荷を卸したと申しましてもよろしゅうございます...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...谷に遭うごと駱駝の荷を卸し...
南方熊楠 「十二支考」
...○本文にある碾茶の軽便アイスクリームは牛乳二合へ砂糖大匙四杯を入れて湯煎になしコルンスターチ大匙八分目を水に溶かして入れ能く煮て火より卸し冷めたる所にて碾茶小匙三杯を玉の出来ぬよう混ぜながら少しずつ徐(しず)かに加えて本文の如く器械にて寄せるなり...
村井弦斎 「食道楽」
...鰺の醤油干と申して三枚に卸した鰺の身を醤油一合へ味淋一割と交ぜたものへザット漬けて日に干しておくのです...
村井弦斎 「食道楽」
...芥子(からし)の辛いのは人を逆上させて秘結せしめるが大根卸(だいこんおろ)しの辛いのは下剤になって逆上を引下げる...
村井弦斎 「食道楽」
...別に味淋一杯酢一杯醤油一杯の三色をよく煮詰めて火から卸(おろ)した時今の鮪を入れて蓋(ふた)をしておくと蒸れるようになります...
村井弦斎 「食道楽」
...十ばかりも卸してしまえば...
森鴎外 「鼠坂」
...まず少し有能の士は里に降りて来て木地の卸売をし...
柳田国男 「故郷七十年」
...仕立卸(したておろ)しのフロックに縞ズボンという...
夢野久作 「霊感!」
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