...却説(さて)、大雷(たいらい)の後の稀有なる悲鳴を聞いた夜、客が蔀を開けようとした時の人々の顔は……年月(としつき)を長く経ても眼前(まのあたり)見るような、いずれも石を以て刻みなした如きものであった...
泉鏡花 「霰ふる」
...却説(さて)小助(こすけ)は...
泉鏡太郎 「一席話」
...却説(かへつてと)く鷲郎は...
巌谷小波 「こがね丸」
...却説(さて)、翌日の昼頃、広からぬ僕の家の玄関に、改まって人の訪ずれる声がする...
辰野九紫 「青バスの女」
...」却説(さて)、山田某...
直木三十五 「新訂雲母阪」
...却説(さて)、林謹直のオヴァーランドが日比谷公園の近くまで来ると、公園の方に当ってワアッと言う凄まじいどよめきが起った...
久生十蘭 「魔都」
...それは却説(さて)...
久生十蘭 「魔都」
...却説(さて)兎と熟兎は物の食べようを異にす...
南方熊楠 「十二支考」
...却説(さて)一昨年岡崎邦輔君の紹介である人が予に尋ねられたは...
南方熊楠 「十二支考」
...土俗于今却説賢...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...不説君恩却説貧...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...却説(かえってとく)...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...却説(さて)……斯様にして屍体台帳の書換えを終りました若林博士は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...* * *却説(さて)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...却説去廿七日の出来事(註...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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