...「今日は拝借した書物を御返却旁(かたがた)...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...却て天真なる諸君の精神に存するということを忘れてはならぬ...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...却ってこんな男に尋ねて見たら...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...二時間くらいの時を忘却する...
太宰治 「もの思う葦」
...いろ/\な化粧を施(ほどこ)してやることから却って愛情をさえ抱くようになり...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...自然に於てではなくて却って歴史に於てである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...却って親達自身なのである...
戸坂潤 「社会時評」
...処が日本ラジオ放送に於ける時事解説なるものは、実は却って、政治的言論から殆んど全く離れて了っているということをその大切な特色としているのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そう思うと却って腹が据って...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...そしてあの一本松のあたりが却って...
豊島与志雄 「ものの影」
...列を乱し混乱して街路の先端に退却し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この勝利は實は却つて自己の破滅に外ならないのである...
波多野精一 「時と永遠」
...文芸のもつ社会性を看却せられない...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...――僕は、真に眼近にA子を見ると、却つて、何だか、嘘のやうな気などがして、たゞ索漠たる夢心地に居るばかりであつた...
牧野信一 「風媒結婚」
...ひとは自己を滅することによつて却つて自己を獲得する...
三木清 「人生論ノート」
...却て言葉をもつての...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...またも十数里ほど退却した...
吉川英治 「三国志」
...退却しはじめておりまする」と...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索