...却つてその方を喜ぶので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...こんなことで退却をしては...
海野十三 「怪塔王」
...O町の人家に近づいては却って危険なので...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...却説(さて)、翌日の昼頃、広からぬ僕の家の玄関に、改まって人の訪ずれる声がする...
辰野九紫 「青バスの女」
...東京は一流の会席料理屋よりも却(かえ)ってそう云う腰掛の家の方がおいしい物を食べさせるので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...だが新約は却ってギリシア=ローマ人の手によって彼等の言葉で書かれたのではなかったか...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...久光には、軽輩共を、押えることができまいが、斉興なら――」「久光公は、斉彬公の真似が、上手だから、押えることができんのみか、却って、下手に、軽輩に、利用されるだろう」「然し、もう、老公も、いいお齢だから、ここ暫くの間に、ばたばたと、押えつけてしまわぬと――」「そうは行くまい...
直木三十五 「南国太平記」
...霰状雪や無定形などの従来閑却されていたものを重視したりして...
中谷宇吉郎 「雪」
...却つて氣味わるさを感じさせるのであつた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...今では却(かえ)ってわれとわが身がおとましいわ...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...却(かえ)って此方(こっち)のものだ」と...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...酒ごとなぞいたしたとて却(かえ)って胸が蓋(ふた)がるばかりでござります」「ま...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...却って形は主観的なものと客観的なものとの統一である...
三木清 「哲学入門」
...却て唯それが及ぼした且つなほ及ぼしつつある影響のために關心を喚び起すのである...
三木清 「歴史哲學」
...却て他のもののうちにもてるが如きものである」...
三木清 「歴史哲學」
...自分の輪廓を却って歴史の中ではちぢめてしまっているように思えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...却(かえっ)て面白い関係になるかも知れないでしょうと思いますの...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...さう云ふ椋鳥が却つて後に成功します...
森林太郎 「混沌」
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