...再び幾分の温(ぬく)もりを減却した...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...却って春季に生ずるものを尊ぶ)に生じ...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...私の頭は却(かえっ)て混乱して来ました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...原村の立春梅は閑却して...
大町桂月 「杉田の一夜」
...封筒もともに焼却して下さい...
太宰治 「燈籠」
...却つて所謂る國民の輿論なるものに媚びむとするの迹あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ほとんど忘却にも似たある物を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...処女(おとめ)にして同時に脱兎の如き文字通りの退却ぶりを見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...過冷却の水という...
中谷宇吉郎 「自然の恵み」
...且つ却つて國語の純粹性を破壞するところの...
萩原朔太郎 「ローマ字論者への質疑」
...だから安全に退却する手はずを打った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...具體的な現實の地盤の上に於てでなく却て先驗的な構成に於て...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...却てそれは事實的時間によつて構造付けられてゐる...
三木清 「歴史哲學」
...きみなんかのように少女くさいのは却々手にのりそうで...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...明鑑却勝季野...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...沒却理想ならざる戲曲といふもの出來て...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...いまの彼には却ってうとましい空虚なものにしか思えない...
山本周五郎 「さぶ」
...却って深いものがあるように聞えた...
吉川英治 「新書太閤記」
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