...飛びかかる足許さえ危ないくらいに痩せていましたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...手が利いているだけに危なくって寄りつけねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ちぇッ」危なくその物を床板の上に落そうとして...
中里介山 「大菩薩峠」
...二つの欠食をつかまえて、試しに怪猫の前へ突きつけて見ると、キジの方は遠く離れて縮み上って泡を吹いて前足を揃え毛を逆立てて怖ろしい表情をしたが、三毛の方は平ちゃらで、馴(な)れ馴れしく野良猫の足もとまで進んで行く、ああ危ない、噛み殺されはしないかと心配したが、野良猫は少しも危害を加えない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...――「喧嘩だツ」「引つこ拔いたぞ」「危ないツ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お山同心にお願いして中間でも人足でも出来るだけかき集めるのだ」「親分は?」「おれは塔の上へ登って見るよ」「危なくはありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...萬兵衞が可愛がつたのも無理はない――が可愛がりやうが過ぎたから俺は危なく萬兵衞に繩を打つところよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...危なくて危なくて――」お靜は困(こう)じ果てて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前一人に任せて置くのは危なくて仕樣がない」「大丈夫ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その悲しみそのものを樂しまれようとする――さういふ二つの相反した感情が絶えず室生さんの心のなかでは微妙な均衡をすこしも危なげなしに得てゐる...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...危ないよ」と云って起してやろうとした...
山本周五郎 「追いついた夢」
...「貴方がたは危ないが...
山本周五郎 「風流太平記」
...ただ一度だけ危ないことにぶっつかった...
山本周五郎 「風流太平記」
...「小さいのがいて危ないもんですから...
山本周五郎 「柳橋物語」
...一時どこかへ隠れ場所をお移しなさらぬと危ないが」という相談であった...
吉川英治 「三国志」
...そんな危ない川は...
吉川英治 「私本太平記」
...いまほど危ない亀裂(きれつ)を呈した例(ためし)はあるまいと思われるのに...
吉川英治 「新書太閤記」
...何も危ない事はないじゃないか...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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