...絶壁の中腹の危うき桟道を越えて行くことしばらくにして...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...君子は危うきに近よらずという...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...危うき姿勢に釣合(つりあい)をとりながら...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...危うきに近寄らぬを賢明と考えて欠席した旨を奉答した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...すなわちこの句はこの前置にあるように籠の渡のある辺の危うき山路を歩いている時分に...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...危うきを救われた恩人である...
中里介山 「大菩薩峠」
...「かくてあらば」と女は危うき間(ひま)に際どく擦(す)り込む石火の楽みを...
夏目漱石 「薤露行」
...対(むか)える人の身の上に危うき事あり...
夏目漱石 「薤露行」
...誘う風にも砕くる危うきを恐るるは淋(さび)しかろう...
夏目漱石 「薤露行」
...二人の運命はこの危うき刹那(せつな)に定(さだ)まる...
夏目漱石 「虞美人草」
...三蔵の危うき都度怯えている)三蔵 あッ...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...既に危うきに臨み心中に飯綱権現(いいづなごんげん)を頼み...
南方熊楠 「十二支考」
...足もと危うき蝋磨(ろうみが)きの寄木(よせき)をふみ...
森鴎外 「文づかい」
...戦わせるか」「荊州の危うきときは...
吉川英治 「三国志」
...わが国防はいま五面ことごとく危うきに瀕しておる...
吉川英治 「三国志」
...先帝玄徳からの直臣(じきしん)や忠良の士もすくなくないとはいえ、遠隔の蛮地で、五十万が屍(かばね)と化し、孔明すでにあらずと聞えたら、成都の危うきは、累卵(るいらん)のごときものがある...
吉川英治 「三国志」
...もし街亭の危うきを見ば...
吉川英治 「三国志」
...危うき橋はすぐ繕(しつ)らえ置けよ――と大声にて触れつつ走れ」「はいっ」右端から二十人は...
吉川英治 「新書太閤記」
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