...やあ、占(し)めた、と云うと、父親(おやじ)が遠慮なしに、お絹(きぬ)さん――あなた、母様(おっかさん)の名は知っているかい...
泉鏡花 「縁結び」
...オリオン峠は既に米軍に占拠(せんきょ)されていて...
梅崎春生 「日の果て」
...自分の左右に席を占める人達に話をしてみたが...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...占者(うらないしゃ)にでもたずねるようにいった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...典薬は占めたと腹のなかで小躍(こをど)りした...
薄田泣菫 「茶話」
...その二間を先生がもっぱら独占して居られる...
太宰治 「不審庵」
...神田まで附き合ってくれません? 私あすこで占(み)てもらいたいことがありますの...
徳田秋声 「仮装人物」
...時代という一つの有機体は個体の位置を占め...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...他の場合に於てとは比較にならない程重大な位置を占めているのを人々は知っている...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...永遠を占め満たすべき唯一のものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それぞれ一頁の半分ずつを占めて並んでいる...
中島敦 「狼疾記」
...光が相対性原理において特別無上な地位を占めていることの意味は...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...看護婦は赤がいくつ黒がいくつと云いながら占(うらな)いの文句を繰ってくれた...
夏目漱石 「行人」
...印度四階級中最高の地位を占める僧侶階級(ブラマン)のうちである学者は生産の婆羅を採り...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...占うこと三度(みたび)...
吉川英治 「三国志」
...まばゆい騎馬の人やら兵の色調に占められていた...
吉川英治 「私本太平記」
...粟田口から十禅寺ノ辻の辺に占め...
吉川英治 「私本太平記」
...ここの要所を占めていたのは...
吉川英治 「新書太閤記」
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