...件(くだん)の売卜者(うらない)の行燈(あんどう)が...
泉鏡花 「婦系図」
...売卜者は(きれい)な男であった...
田中貢太郎 「鮭の祟」
...売卜者は歩いているうちに...
田中貢太郎 「鮭の祟」
...二度売卜者(うらない)にも聞かされた...
徳田秋声 「足迹」
...ある年取った坊さんの卜者(うらないしゃ)に占ってもらったりした...
徳田秋声 「仮装人物」
...洋装の売卜者はデスクの上によみかけの書物を閉じ廻転椅子のままぐるりとこちらへ向直(むきなお)って...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...占卜者を牛角杯二箇で以て買收し...
中島敦 「狐憑」
...卜者(ぼくしゃ)は羊の肝臓(かんぞう)を凝視(ぎょうし)することによってすべての事象を直観する...
中島敦 「文字禍」
...そうして自分の未来を売卜者(うらないしゃ)の八卦(はっけ)に訴えて判断して見る気になった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...売卜者(うらないしゃ)見たような疎髯(そぜん)を垂らしたその姿と...
夏目漱石 「明暗」
...井田平十郎の家は明神下だな」「へエ――」「萬吉の行つた卜者(うらなひ)は何處だ」「明神前の...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...上野廣小路の卜者四明堂といふ床店の傍に出てゐる六といふ乞食があつて...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...売卜者の横には、足のとれかかったテーブルの屋台の上に、豚の油が淡黄(うすきいろ)く半透明に盛り上って縮れていた...
横光利一 「上海」
...街角から右へ売卜者(ばいぼくしゃ)の街が並んでいた...
横光利一 「上海」
...また馬春堂の如き何にも知らない売卜者(ばいぼくしゃ)までが居るのだとは...
吉川英治 「江戸三国志」
...そのつもりで、心して易(えき)を立てい」「……はっ」と、卜者は、身をすくめた...
吉川英治 「新書太閤記」
...旅の売卜者(うらないしゃ)について...
吉川英治 「新・水滸伝」
...……その梅掌軒ていうなあ汁粉屋(しるこや)か何かですか」「いいえ土橋に出ている売卜者(えきしゃ)ですよ」「へえ...
吉川英治 「春の雁」
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