...コスモスはすべての中(うち)で最も単簡(たんかん)でかつ長く持った...
夏目漱石 「思い出す事など」
...女は単簡(たんかん)にまた私の納得(なっとく)できるように答をした...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...その男とその家の召使とがある関係に陥入(おちい)った因果(いんが)をごく単簡(たんかん)に物語った...
夏目漱石 「行人」
...純文学と云えばはなはだ単簡(たんかん)である...
夏目漱石 「作物の批評」
...(三)もう一つ歴史的研究についての危険を一言単簡に述べておきたいと思います...
夏目漱石 「創作家の態度」
...これも分りやすいためになるべく単簡(たんかん)に通俗な例で説明致します...
夏目漱石 「創作家の態度」
...自然の二字をもって単簡(たんかん)に律し去らないで...
夏目漱石 「創作家の態度」
...至極(しごく)単簡(たんかん)で重宝であります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...其間に平岡から四遍程極めて単簡な質問を受けた...
夏目漱石 「それから」
...けれども斯う単簡に聞かれたときに...
夏目漱石 「それから」
...机は白木(しらき)の三宝(さんぼう)を大きくしたくらいな単簡(たんかん)なもので...
夏目漱石 「野分」
...「いこう」と単簡(たんかん)に降参する...
夏目漱石 「野分」
...ああ単簡至極(たんかんしごく)に片づこうとは思わなかった...
夏目漱石 「長谷川君と余」
...おれは単簡に当分うちは持たない...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...うんと単簡に返事をしたら山嵐は安心したらしかった...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...叔母さんの方でもそう単簡(たんかん)に済まされないんでしょう」といつにない世帯染みた事を云った...
夏目漱石 「門」
...迷亭が「馬鹿だよ」と単簡(たんかん)に送籍君を打ち留めた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それを単簡なる一首両作の連歌と区別するために...
柳田国男 「木綿以前の事」
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