...柳派は南宗禅の一派です...
...極彩色の土佐画や花やかな四条派やあるいは溌墨淋漓(はつぼくりんり)たる南宗画(なんしゅうが)でなければ気に入らなかった当時の大多数の美術愛好者には大津絵風の椿岳の泥画は余り喜ばれなかった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...日本人は画の理解があればあるほど狩野(かのう)派とか四条派とか南宗とか北宗とかの在来の各派の画風に規矩(きく)され...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...それはちょうど南宗画にみるような景色である...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...南宗画にみるようなといったところに天明の特色があります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...これは即ち南宗(なんしゅう)北宗(ほくしゅう)より土佐(とさ)住吉(すみよし)四条(しじょう)円山(まるやま)の諸派にも顧みられず僅(わずか)に下品極まる町絵師が版下絵(はんしたえ)の材料にしかなり得なかった特種(とくしゅ)の景色である...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...この浮世絵師が南宗(なんそう)の画家も四条派(しじょうは)の画家も決して描いた事のない極めて卑俗な草花(そうか)と昆虫とを写生しているがためである...
永井荷風 「日和下駄」
...南宗の水墨山水がさかんに描かれ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...若くして南宗北宗兩派の技法を體得し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(筆力等の技術はその書及び俳画を見て想像するに足る)蕪村は南宗より入りて南宗を脱せんと工夫せしがごとし...
正岡子規 「俳人蕪村」
...南宗を脱せんとせしは南宗の粗鬆(そしょう)なる筆法...
正岡子規 「俳人蕪村」
...南宗(なんそう)の画家として大雅(たいが)と並称せらる...
正岡子規 「俳人蕪村」
...芝愛宕下(あたごした)の南宗院という寺へ三人組の賊がはいり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...知らせに駈けつけて来てくれましたので」「南宗寺? ……...
吉川英治 「新書太閤記」
...南宗寺の和尚のお力にでも縋(すが)ってみるほかは...
吉川英治 「新書太閤記」
...南宗寺の南縁へ彼は曳かれていった...
吉川英治 「新書太閤記」
...先ごろから泉州の南宗寺へ来て沢庵は杖をとめていたので...
吉川英治 「宮本武蔵」
...泉州の南宗寺の者だが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...南宗寺の使いは驚いた顔したが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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