...南京虫が多くてね...
大杉栄 「獄中消息」
...ここにもやはり南京虫が居ります...
大杉栄 「獄中消息」
...やむを得ずに南京虫に喰われた跡などを数えて時を過しています...
大杉栄 「獄中消息」
...*この頃はノミと蚊と南京虫とが三位一体になって攻め寄せるので...
大杉栄 「獄中消息」
...若い男の懐中(ふところ)で百円札が幾枚か南京虫のやうに身を縮かめてゐるやうに思つた...
薄田泣菫 「茶話」
...吾ながら愛相がつきまして……」店員は南京虫のやうにそこらの手さげ鞄かシヤツの縫ひ目に潜り込んでしまひたいやうな表情(かほつき)をした...
薄田泣菫 「茶話」
...南京虫(なんきんむし)や...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...南京虫(ナンキンむし)やで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それでなくてもホテルの南京虫(ナンキンむし)に懲(こ)りている彼女は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ああ!十一月六日七日八日九日南京虫に苦しめられた...
種田山頭火 「其中日記」
...――船中では誰もが南京虫にやられて...
種田山頭火 「松山日記」
...いかな南京虫でも応(こた)えないほど疲れ切ったんで...
夏目漱石 「坑夫」
...彼の南京虫(なんきんむし)だらけの巣へ連れ込まれた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...南京虫のように押しつぶしちまえばいいんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...虱や南京虫を擦りつぶした血のあとが壁にこびりつき...
久生十蘭 「ノア」
...前々から兵営内に南京虫が氾濫して兵隊たちが悲鳴をあげているという話を聞かされていた彼は...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...人間の肝臓が果して南京虫予防の妙薬かどうか...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...不図(ふと)太鼓の音が南京虫にくわれて痒(かゆ)い耳についた...
宮本百合子 「刻々」
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