...兼(か)ね兼(が)ね恐れていた南京虫に...
芥川龍之介 「上海游記」
...南京虫や蚤の襲来を一生懸命に見張つてゐらつしやるのでせうか?二私が今日後ればせに裁判所に駈けつけた時には...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...「大いにありますよ」そう言ってお医者さんは南京虫のようなものがうじゃうじゃうごめいている小さな箱をみせてくれた...
上村松園 「九龍虫」
...目新らしいものがいいですなあ」南京虫退治(ナンキンむしたいじ)の新剤(しんざい)を探しているようなことをいう...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...南京虫が多くてね...
大杉栄 「獄中消息」
...すなわちこの南京虫なり...
大杉栄 「獄中消息」
...ああ!十一月六日七日八日九日南京虫に苦しめられた...
種田山頭火 「其中日記」
...はたしてこれがそうだとは断言出来なかったが――何だか直覚的に南京虫らしいと思った...
夏目漱石 「坑夫」
...もっとも南京虫の方でも日数(ひかず)を積むに従って遠慮してくるそうである...
夏目漱石 「坑夫」
...寝れば南京虫(ナンキンむし)に責められるばかりだ...
夏目漱石 「坑夫」
...あれほど南京虫に螫(さ)されながら...
夏目漱石 「坑夫」
...水夫がその南京虫(なんきんむし)の待ちくたびれている巣へもぐり込んだのは...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...南京虫にやられた...
久生十蘭 「金狼」
...ただの一匹でも南京虫が俺を刺したが最後...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...南京虫が出て、おちおち眠られない...
宮本百合子 「刻々」
...南京虫いないでしょうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...東京は南京虫のいるところは凡(およ)そどこときまっていたのが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...此処は南京豆と南京米とそして南京虫の本場です...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
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