...卒然と言われたことに驚いた...
...ふとしたことで卒然と気分が変わることがある...
...やる気がなかったけれど、友達からの一言で卒然と気持ちが引き締まった...
...彼の卒然とした態度に私は不信感を抱いた...
...卒然とした態度で彼女からの告白を受け流してしまった...
...卒然として生と相背き...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...私は外遊中に荷風君の父君の卒然の逝去を聞いた...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...かかる折から卒然崛起(くっき)して新文学の大旆(たいはい)を建てたは文学士春廼舎朧(はるのやおぼろ)であった...
内田魯庵 「四十年前」
...彼は卒然として思い起した...
梅崎春生 「記憶」
...卒然として機関説排撃運動へと戦線統一を企てることが出来るようになった...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...卒然として神秘的なテーゼを持ち出して来る...
戸坂潤 「思想としての文学」
...雜誌の寄稿者たる佐治君に對して消滅しつゝあつた疑問が卒然として復起した...
長塚節 「教師」
...その中から苦(にが)い餡(あん)が卒然として味覚を冒(おか)して来た...
夏目漱石 「坑夫」
...卒然(そつぜん)Kに脅(おびや)かされるのです...
夏目漱石 「こころ」
...そうしてまた卒然として現実に帰るべく彼らから余儀なくされた...
夏目漱石 「道草」
...――ルイスヒェンのイは卒然と彼の口から消えて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...卒然病を発して歿した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...やはり卒然として同様の事件は発生したであろう...
柳田国男 「雪国の春」
...その時に筆者は卒然として問うた...
夢野久作 「近世快人伝」
...だが徐々に、官能の弁が閉じられて、つねのわが身に返るかと意識された途中で、彼女は卒然と、すすり泣きをゆり起した...
吉川英治 「私本太平記」
...泣きぬいたあとは、卒然、涙の底から、立ち直る生きがいをつかんでくれ...
吉川英治 「新書太閤記」
...――この事より卒然と文学の業の意義深きを感じ...
吉川英治 「年譜」
...するとそれを傍らで聞いていた城太郎は、身の毛をよだてたように、卒然と、愕(おどろ)きを顔にみなぎらして、「沢庵さま...
吉川英治 「宮本武蔵」
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