...彼は卑賤な家柄から上り詰めた人物だ...
...その男は卑賤な仕事しかできないと見られている...
...卑賤な行為をしても得られるものはない...
...彼女を卑賤な立場に追い込んでしまった...
...卑賤な制度を改めるためには、大胆な改革が必要だ...
...姦淫の中にも高貴卑賤の階級あるを説くものである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...普通に卑賤(ひせん)と称している労働...
大隈重信 「現代学生立身方法」
...多くのわずらわしい騒音も音楽と聞こえる――それはわれわれの生活の卑賤に対する誇らしい...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...こういう芸術を徳川時代の民間の卑賤(ひせん)な芸人どもはちゃんと心得ていたわけである...
寺田寅彦 「生ける人形」
...卑賤(ひせん)の者にても人を越え御撰挙これ無くては迚(とて)も御国威は振い申すまじなど...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...かつ卑賤の身にして国家の大事を議すること不届(ふとどき)なり」...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...――文化は高貴であり社会は卑賤である...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...観念論が卑賤な下位存在と想像するものから出発する...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...「なんぞ卑賤なる...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...崇高と相並んで卑賤(ひせん)も存する...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...卑賤(ひせん)にそだちたる我身(わがみ)なれば初(はじ)めより此上(このうへ)を見(み)も知(し)らで...
樋口一葉 「軒もる月」
...地獄――お前自身の卑賤(ひせん)の地獄にあるだらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...周子の母が相合(さうごう)を崩してニヤニヤするのでそんなことで彼は卑賤な愉悦を感じて...
牧野信一 「鏡地獄」
...「卑賤階級」を顧客として創作をするのなら...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...考へて見ると吉村忠雄氏又は次郎生の如き「卑賤民」は數に於て恐るべき勢力を持つてゐるのであるから...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...卑賤な私風情(ふぜい)の女の子をぜひ妻にと言ってくださるので...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すっかり家事にかかり切っている人々に見うけられる・あの張り切った・心配に充満した・卑賤な心づかいと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今日まで卑賤なものとしてその価値を深く省る人がありませんでした...
柳宗悦 「民藝の性質」
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