...彼は卑賤な家柄から上り詰めた人物だ...
...その男は卑賤な仕事しかできないと見られている...
...卑賤な行為をしても得られるものはない...
...彼女を卑賤な立場に追い込んでしまった...
...卑賤な制度を改めるためには、大胆な改革が必要だ...
...貧困と卑賤の蔭は身のまわりをとざすが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...――文化は高貴であり社会は卑賤である...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...高貴な存在と卑賤な存在とを仮定する二世界説――理想主義――として出発しただろう(プラトン...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...「なんぞ卑賤なる...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...崇高と相並んで卑賤(ひせん)も存する...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...言ひ張りてからが欲とやいはれん卑賤の身くやしく...
一葉 「暗夜」
...これほど下劣で卑賤醜悪(ひせんしゅうあく)なものに堕落することが出来るのだろうか? これほど変るものだろうか? これが果して真相に近いことだろうか? ところが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...素(も)と卑賤に身を起し...
穂積陳重 「法窓夜話」
...周子の母が相合(さうごう)を崩してニヤニヤするのでそんなことで彼は卑賤な愉悦を感じて...
牧野信一 「鏡地獄」
...泊る妓の蚊帳の向ふで櫛を替へ泊る妓の汗よけだけがつるさがり泊る妓の肌着になるとちぢこまりかんざしと櫛とを置いてスルリ寝る小待合蚊帳のつり紐ふと見かけニア人になると芸者のカレライスのめばいいんでシヨと芸者トヲ十五十二時が過ぎて待合おもしろし一誦よく岡場所の艶笑場面を賦して毫末も卑賤の感を与へないのはまことにまことに凡手ならざるものがあるではないか...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...それも總括的に文藝其物に就てでなく新聞紙の如きあらゆる階級に――階級といつても上下卑賤を指(さす)のではない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...單に文藝を解せざる「卑賤民」であるばかりでなく...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...數へれば數へる程面白くない卑賤民の仲間のかくいふ先生もその一人に過ぎないのであつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...すっかり家事にかかり切っている人々に見うけられる・あの張り切った・心配に充満した・卑賤な心づかいと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今日まで卑賤なものとしてその価値を深く省る人がありませんでした...
柳宗悦 「民藝の性質」
...第一は忠言あらば卑賤の者たりとも採用すべきこと...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...卑賤(ひせん)に生れ...
吉川英治 「新書太閤記」
...いかなる創作も虚偽であり卑賤であるとは言えないはずではないか...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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