...彼は卑賤な家柄から上り詰めた人物だ...
...その男は卑賤な仕事しかできないと見られている...
...卑賤な行為をしても得られるものはない...
...彼女を卑賤な立場に追い込んでしまった...
...卑賤な制度を改めるためには、大胆な改革が必要だ...
...之に反して物質という問題は卑賤である...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...高貴な存在と卑賤な存在とを仮定する二世界説――理想主義――として出発しただろう(プラトン...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...彼は頑固にその卑賤な境界を固守した...
豊島与志雄 「過渡人」
...国民のもっとも高尚な分子ともっとも卑賤(ひせん)な分子とによって宣伝されて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...徹底的の卑賤の出身が...
中里介山 「大菩薩峠」
...さるを卑賤(さも)しき營業(なりはひ)より昇りて...
樋口一葉 「花ごもり」
...言ひ張りてからが欲とやいはれん卑賤の身くやしく...
一葉 「暗夜」
...逆上する事並に卑賤の相の事安南にボーキサイトの鉱山を持つ林コンツェルンの親玉林謹直にとっては...
久生十蘭 「魔都」
...一方は一と眼で育ちが知れる極めて卑賤の相を持ち...
久生十蘭 「魔都」
...地獄――お前自身の卑賤(ひせん)の地獄にあるだらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...素(も)と卑賤に身を起し...
穂積陳重 「法窓夜話」
...ものゝ心をつかみ得ない軽薄なる卑賤な徒であつた――そんな敗北を感じさせられた...
牧野信一 「小川の流れ」
...それも總括的に文藝其物に就てでなく新聞紙の如きあらゆる階級に――階級といつても上下卑賤を指(さす)のではない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...「卑賤階級」を顧客として創作をするのなら...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...見聞の狹い「卑賤民」は雅號は單に下の名前丈を變へるものだと考へてゐるが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...今日まで卑賤なものとしてその価値を深く省る人がありませんでした...
柳宗悦 「民藝の性質」
...第一は忠言あらば卑賤の者たりとも採用すべきこと...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...卑賤な田楽女(でんがくひめ)であろうとも...
吉川英治 「私本太平記」
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