...卑俗なる者を嘲笑するはやむを得ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...一点の卑俗なところもなく...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...「私はそれほど卑俗な男ではありません...
太宰治 「お伽草紙」
...鴨一羽など卑俗な現実生活のたのしみを言っているのではなく...
太宰治 「正義と微笑」
...元来日本の民衆の卑俗な常識は...
戸坂潤 「社大党はファッショ化したか?」
...卑俗な素質を含んでるある種の高雅さ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...新世界を開きもしないこの卑俗なる戦いのうちに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただ一片の卑俗な人情でよいのだ...
豊島与志雄 「自由人」
...卑俗なる情熱や情緒の達し得ない所にあって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...厳粛なる支那日本の古典よりその意匠を借来(かりきた)りてこれを極(きわ)めて卑俗なるものに応用する時は爰(ここ)に自(おのずか)ら滑稽(こっけい)機智の妙を感ぜしむべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...画家の卑俗な意図がはっきりうかがえたが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...序でに断つておくが、この書物は、卑俗な、取るに足らぬ書物ではあるが、そのために却つて多くの暗示的な問題を蔵してゐる...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...この家の一種彼にも通ずる卑俗な連中が...
牧野信一 「鏡地獄」
...「君こそ卑俗な常識的な意識に囚はれてゐる...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...卑俗な意味での世故というものに対比しての...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...れいの卑俗なセンチメンタリズムが今さかんに弾き唄われているのであった...
室生犀星 「幻影の都市」
...卑俗な小唄をうたいながら唄を刷りこんだ小冊子を十銭で売りさばいていた...
室生犀星 「洋灯はくらいか明るいか」
...由來箱書などは卑俗な茶人共の爲す業である...
若山牧水 「樹木とその葉」
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