...僞惡と卑劣とが手を繋いで輪舞してゐるところに彼等の不思議なる特質がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...この時我は我胸を噬(か)む卑怯の蛆(うじ)の兩斷せらるゝを覺えしが...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ひどく人間を卑屈にするようである...
太宰治 「禁酒の心」
...僕は卑怯な男ではないのです...
太宰治 「新ハムレット」
...彼女は樸実だが野卑ではない...
種田山頭火 「其中日記」
...芸者を卑しみはしなかつた...
徳田秋聲 「草いきれ」
...卑しい召使の位置を生涯(しょうがい)の分と心得ているこの作と...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その前ちょっと卑見を開陳(かいちん)してご高慮を煩(わずら)わしたい事がある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...町人的卑俗主義に堕していたことで...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
......
樋口一葉 「さをのしづく」
...この潔白な男が本藩の政庁に対しては不潔白とも卑劣とも名状すべからざる挙動(ふるまい)をして居ました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...卑劣で恥ずべき行為ですが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...主観的歌想の中にて理屈めきたるはその品卑しく趣味薄くして取るに足らず...
正岡子規 「曙覧の歌」
...卑んで見れば、憎む価値がなくなるのである...
森鴎外 「魔睡」
...」卑弥呼は王の傍へ馳け寄った...
横光利一 「日輪」
...卑弥呼の眠りに気使いながら...
横光利一 「日輪」
...卑怯に、逃げかくれをいたすなよ」「性懲(しょうこ)りもなくまたやッて来たか...
吉川英治 「江戸三国志」
...卑下(ひげ)を持たずに戦える気骨者は...
吉川英治 「大谷刑部」
便利!手書き漢字入力検索