...人がらは至つて卑しい方で...
芥川龍之介 「地獄変」
...野卑な目付に憤怒の色を湛へて自分を凝視して居る...
石川啄木 「雲は天才である」
...農夫は最も卑しい生活をおくっている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...十五銭という安さに少しも卑下せずに食える...
高見順 「如何なる星の下に」
...くだらなくて卑しいものだと思っています...
太宰治 「風の便り」
...現実から遊離した卑怯(ひきょう)な人ですね...
太宰治 「惜別」
...北史等に出でたる倭國女王卑彌呼の事に關しては從來史家の考證甚だ繁く...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...「何と云ふ見下げた、卑劣な奴だ...
長與善郎 「青銅の基督」
...わが卑(いや)しき心根に比較して他(た)を賤(いや)しむに至っては許しがたい...
夏目漱石 「草枕」
...卑屈でない程度の腰の低さや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...逃れんと思ふ卑怯にて人一人やられん物か...
一葉 「暗夜」
...「……卑猥(ひわい)にも不潔にもなじむことがない...
久生十蘭 「キャラコさん」
...何故(なにゆえ)に以前藩に対してあれほど卑劣な男が後に至(いたっ)ては折角(せっかく)呉(く)れようと云う扶持方(ふちかた)をも一酷(いっこく)に辞退したか...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...主実主義(リアリズム)を卑んじて二神教(ヂュアリズム)を奉じ...
二葉亭四迷 「小説総論」
...これに向って汝は卑怯者だ逃げ去る事はならぬぞといい置き...
南方熊楠 「十二支考」
...家中のものが卑(いや)しんだ...
森鴎外 「阿部一族」
...その矢を受けて倒れている卑弥呼の姿が浮び上った...
横光利一 「日輪」
...――卑怯もの!武蔵は自分へ罵(ののし)りながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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