...中途半端な云ひ技けをして置かうかとも思つたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...また視学という中途半端な権力者の臭いが...
梅崎春生 「黄色い日日」
...半端な色花びらを接(つ)ぎ合(あ)わせたものは外(ほか)にない筈だ...
海野十三 「柿色の紙風船」
...無限に中途半端な睨み合いの底に沈み――つまり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...そうでないといつまでも中途半端な所に落ち着かないでいるようで...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...その強さを和げるためにいつでも中途半端な動きをしてゐるのである...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...つまり中途半端な相対論即ち絶対的な相対論ではなくて...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...女中たちが彼のことを李さんと云わずに李永さんと半端な云い方をすること...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...しかし「一番工合の悪いのは複雑さが中途半端な場合である」...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...ただ中途半端なところにとどまっていないことである...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...「中途半端な遊びは嫌だね...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...どうも年が中途半端なのがいけないのだ...
堀辰雄 「楡の家」
...利己主義者は中途半端な実証主義者である...
三木清 「人生論ノート」
...中途半端な幸福者ではなかつたらしい...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...いまだに中途半端な...
三好十郎 「その人を知らず」
...もつともらしい顏をしてインチキな商賣などをしている連中のような中途半端なイヤラしいウソは無いのです...
三好十郎 「肌の匂い」
...中途半端な観念が何等の用もなさぬ真実の無間地獄……と聞いてはいるが...
夢野久作 「実さんの精神分析」
...半端な悪玉と冷笑(ひや)かした伊兵衛も...
吉川英治 「江戸三国志」
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