...中途半端な人間だと言っただろう...
梅崎春生 「幻化」
...いずれも中途半端なもので分らずに済んだ...
高村光太郎 「美術学校時代」
...昼と夜との合間の半端な薄闇の頃...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...而も数量の半端なのを...
豊島与志雄 「程よい人」
...二百円は代助に取って中途半端な額(たか)であった...
夏目漱石 「それから」
...寝すごしてしまう自分になにか中途半端なものうさを身体全体で感じていた...
早川鮎子 「穂高岳屏風岩にて」
...ネクタイと半端な靴下を窓框に詰め...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...時間が半端なので...
堀辰雄 「手紙」
...どうも年が中途半端なのがいけないのだ...
堀辰雄 「菜穂子」
...半端な数の引算は直ぐには出来ないんだが...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...半端な思想や様々な幻像が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...中途半端な幸福者ではなかつたらしい...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...日本の近代社会の隅々までをみたしている根づよい古さと中途半端な新しさとの矛盾から生れていることを...
宮本百合子 「あとがき(『伸子』)」
...紀子のこの頃の生活の中途半端なよりどころなさをあらわにしてゆくような話であった...
「今朝の雪」
...もつともらしい顏をしてインチキな商賣などをしている連中のような中途半端なイヤラしいウソは無いのです...
三好十郎 「肌の匂い」
...御援助のなさりかたも中途半端なもので...
山本周五郎 「山彦乙女」
...中途半端な観念が何等の用もなさぬ真実の無間地獄……と聞いてはいるが...
夢野久作 「実さんの精神分析」
...甚だ中途半端な舊體彩衣ができてしまふ...
吉川英治 「折々の記」
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