...その半空(はんくう)に仰ぎたる煙火の明滅を記憶すると共に...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...半空(なかぞら)までも立ち昇る烈々とした炎の色は...
芥川龍之介 「地獄変」
...半空(なかぞら)までも立ち昇る烈々とした炎の色はまるで日輪が地に落ちて...
芥川龍之介 「地獄變」
...一なだれの煙焔(えんえん)が半空(なかぞら)に迸(ほとばし)つたと思ふ間もなく...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...半空にかゝる一大長虹の如し...
大町桂月 「十和田湖」
...谷の彼方、半空へかけて、翼を張れるが如き峰黒く、燈火燦爛として亂點す...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...半空に喬松列を成して青し...
大町桂月 「町田村の香雪園」
...夜半空腹となつたころであれば...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...背くらべをしている!」大菩薩は半空に腰をかがめて...
中里介山 「大菩薩峠」
...見上げる半空(はんくう)には崢(そうこう)たる一峰(ぽう)が半腹(はんぷく)から微(ほの)かに春の雲を吐いている...
夏目漱石 「草枕」
...森々(しんしん)と半空に聳(そび)ゆるは...
夏目漱石 「虞美人草」
...限りなき大夢を半空に曳(ひ)く...
夏目漱石 「虞美人草」
...奈落(ならく)から半空に向って...
夏目漱石 「二百十日」
...半空(はんくう)から大気の裡(うち)に溶(と)け込んで碌さんの頭の上へ容赦なく雨と共に落ちてくる...
夏目漱石 「二百十日」
...振りあげた撥を打ち降すまでにはいつも一分間位ひは頭の上に構えて稍半空を視詰めたまま身動きもしない太鼓打ちがゐた...
牧野信一 「円卓子での話」
...国技館の電燈がまばゆいように半空(なかぞら)に赫(かがや)いている...
森鴎外 「余興」
...北に愛宕(あたご)の霊山半空に聳(そび)えつゝ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...妙義山のやうな雄姿を半空にだてたのが望まれる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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