...だが、結局そう申しましたわけで、家は半焼、私のそれらの物はすっかり焼失し、残ったものと言えば、商売のお茶々の壺ぐらいというさまでした...
上村松園 「昔尊く」
...それは逆さになって、この煙道の中に入っていたものらしく、胸部や腹部は、もう完全に焼けて、骨と灰とになり、ずっと上の方にあった脚部が、半焼けの状態で、そのまま上から摺(す)り落(お)ちてきたのだった...
海野十三 「蠅男」
...あの焼屍体の半焼けの右足の拇指が半分ないのは...
海野十三 「蠅男」
...お前のこと半焼のまゝになんかして置かねえから...
相馬泰三 「野の哄笑」
...仙台市は既に大半焼けてしまっているようでしたから...
太宰治 「たずねびと」
...トタンの半焼けになったのを持って来て...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...街路に面して二三本の半焼けになった鈴懸の樹のある所があって...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...もっともその後一度火事で大半焼けたけれど...
谷譲次 「踊る地平線」
...やがて半焼のビルの空室をかり受け...
豊島与志雄 「擬体」
...空襲で半焼けになったビルディングにありました...
豊島与志雄 「旅だち」
...近所の二三軒を半焼けにして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...半焼の幽霊いまに目にものを見せてくれようと待っているうちに...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...耐らなくなつて半焼けの肉片を一口にほほばつた...
村山槐多 「悪魔の舌」
...この辺にあった死骸はみんな半焼けになっていたので...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...半焼となっている内裏の鴛鴦殿(えんおうでん)で...
吉川英治 「三国志」
...四魏の兵は大半焼け死んだ...
吉川英治 「三国志」
...半焼け同様なすがたと聞くと...
吉川英治 「私本太平記」
...家は大半焼け落ち...
吉川英治 「新書太閤記」
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