...彼はいつも一言半句で会話を終えるので、もう少し話してくれるとうれしい...
...一言半句だけ言われても、何が言いたいのかわからない...
...彼女はいつも一言半句で感情を表さないので、気持ちが読み取れない...
...質問に対して一言半句で答えるのは不親切だと思います...
...昨日の会議では、社長が一言半句で決定を伝えたため、不満が残っている...
...どっちからも訪問は元よりの事一言半句(いちごんはんく)の挨拶(あいさつ)もなかった...
有島武郎 「或る女」
...私はあなたの通つてお出になつた過去のことについては本当に一言半句も言葉をさへもさしはさむ資格を欠いて居ります...
伊藤野枝 「九州より」
...中国軍人の勇敢さについては一行半句(いちぎょうはんく)も出て居らず...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...一字半句の訂正も無く通過した...
太宰治 「惜別」
...一句半句を打出したい...
種田山頭火 「其中日記」
...野口と一言半句でも交はしたいと押し寄せてくる崇拜者の洪水に對して水門を加減するのは非常の骨折で又非常の喜びであり誇りであつたと東京帝大の眞鍋嘉一郎教授が當時の思ひ出を書いたのを今に記憶する...
土井晩翠 「野口英世博士の生家を訪ひて」
...そんなことは一言半句だって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...中にいた踏台もまた一言半句を言わないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...親といえども一目を置いているこのわたしというものに向って、たとえ上長たりとも、一言半句、批判の余地と圧迫の行動を許したことはないのに、ひとりあのお喋り坊主のみは、わたしに対して無際限の減らず口を叩いた、あの小坊主の信じているところはいちいち、わたしに真反対でありながら、そうして事毎に論争を闘わしながら、それで、曾てあの小坊主に対して、一微塵ほどもわたしは敵意を抱いたということがないのは、今になって考えると、深重以上の不思議ではないか...
中里介山 「大菩薩峠」
...一言(いちごん)でも半句でも進んで言えるだけ言わなけりゃ損じゃないか...
夏目漱石 「三四郎」
...不思議な事には寒月君の事は一言半句(いちごんはんく)も出ない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...先生の口から洩れる一言半句をも聞き落すまいと全身を耳にした...
野上豐一郎 「「漱石のオセロ」はしがき」
...あの晩自分が飛び出してからのお弓とお仲のやり取りを一言半句残らず知っていますよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...我(わ)れは知(し)らねど胸(むね)にや刻(きざ)まれし學士(がくし)が言(い)ひし詞(ことば)一言(ごん)半句(はんく)も忘(わす)れず...
樋口一葉 「經つくゑ」
...それからの二人の言葉は一言半句も聞取る事は出来なかった...
松本泰 「日蔭の街」
...いや、僕の母そのものに就て、一言半句、僕に語つたことが無かつたのです...
三好十郎 「肌の匂い」
...誰かひとりぐらいは、禅家の人物で、武蔵と心交の篤いものが知れていてもよい筈であるが、二天記その他、信ずべき武蔵史料中には、一行半句、そのことには及んでいない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...彼の一言半句も聞き洩らすまいとするように犇(ひし)めいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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