...彼はいつも一言半句で会話を終えるので、もう少し話してくれるとうれしい...
...一言半句だけ言われても、何が言いたいのかわからない...
...彼女はいつも一言半句で感情を表さないので、気持ちが読み取れない...
...質問に対して一言半句で答えるのは不親切だと思います...
...昨日の会議では、社長が一言半句で決定を伝えたため、不満が残っている...
...中国軍人の勇敢さについては一行半句(いちぎょうはんく)も出て居らず...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...一言半句、こころにきざまれているような気がしています...
太宰治 「虚構の春」
...」われとわが作品へ、一言の説明、半句の弁解、作家にとっては致命の恥辱、文いたらず、人いたらぬこと、深く責めて、他意なし、人をうらまず独り、われ、厳酷の精進、これわが作家行動十年来の金科玉条、苦しみの底に在りし一夜も、ひそかにわれを慰め、しずかに微笑ませたこと再三ならずございました...
太宰治 「創生記」
...おそろしく母音の多いその言葉はもちろん私なぞには一言半句もわかりようはずもなかった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...これに対して一言半句の抗議が出来ないばかりか...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...一言半句も書いた覚へは無いのであります...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...親といえども一目を置いているこのわたしというものに向って、たとえ上長たりとも、一言半句、批判の余地と圧迫の行動を許したことはないのに、ひとりあのお喋り坊主のみは、わたしに対して無際限の減らず口を叩いた、あの小坊主の信じているところはいちいち、わたしに真反対でありながら、そうして事毎に論争を闘わしながら、それで、曾てあの小坊主に対して、一微塵ほどもわたしは敵意を抱いたということがないのは、今になって考えると、深重以上の不思議ではないか...
中里介山 「大菩薩峠」
...「鴉黄に上る」というあとの半句が解しきれなかったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのような一言半句にも先生は極めてプラクチカルな指示を与えられた...
中谷宇吉郎 「指導者としての寺田先生」
...一言(いちごん)でも半句でも言わないほうが損になる...
夏目漱石 「三四郎」
...先生の口から洩れる一言半句をも聞き落すまいと全身を耳にした...
野上豐一郎 「「漱石のオセロ」はしがき」
...あの晩自分が飛び出してからのお弓とお仲のやり取りを一言半句残らず知っていますよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その人物の一言半句はもとより...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...目上の人に逢えば一言半句の理屈を述ぶること能わず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...地震との関係については一言半句も費やしていないのである...
武者金吉 「地震なまず」
...歿(ぼっ)する二日前に、心友の官兵衛孝高(よしたか)へ宛てて認めたものではあるけれど、その書中のことばは、一行半句たりと、自分の望みや交友のことに触れているのではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...挙止一語半句、みだりにも笑わず、かりそめに戯れない...
吉川英治 「新書太閤記」
...一言半句も同封してなかった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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