...半ば爛壊(らんゑ)した腐骨の一堆とが残つた...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...九月の半ばまで、まだ七俵はなければならなかった...
犬田卯 「米」
...左右の半ばより後ろへかけて...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...瀑は半ば以上を新緑の上に見せて...
田中貢太郎 「蛇怨」
...半ばゝ恐怖、半ばゝ好奇の情に充たされて、まゝよと思いながら私は上半身を靠せかけ、扉をグッと押して見た...
谷崎潤一郎 「少年」
...口が半ば開いていた...
豊島与志雄 「黒点」
...彼は半ば口の中で言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...半ば身を起しました...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...半ばは夢のやうに...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...ここへ来て初めての知合いです」話半ばのところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...全軍の刀槍矛戟(とうそうぼうげき)の類も半ばは折れ欠けてしまった...
中島敦 「李陵」
...戸外は――地面は半ば乾いてあつたかい...
中原中也 「夭折した富永」
...彼は船尾で半ば寝そべったまま...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...それは一個の半ば朽ちた圓柱だつた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...船長がハロルドを半ば引きずり半ば運ぶようにして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...帰ろうにも行こうにも丁度今は半ばのところだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...醜(みぐる)しいまねはすな」と、半ば、諭すように、半ば怒り哭(な)くように、光圀もやや声をふるわせて、ふたたび鬘桶の下まで引き戻した...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...丁度その頃、七月の半ばに、帆船サンタ・カタリナと、ベルトラメウ・デ・ゴベヤのジャンク船とが、平戸附近へ来た...
和辻哲郎 「鎖国」
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