...半ば戸袋へするりと開けると...
泉鏡花 「悪獣篇」
...かれ等は既に半ば灯に照されてゐる埠頭を見た...
田山録弥 「島の唄」
...半ばはわざとそうして見せるところもあったが...
近松秋江 「狂乱」
...あっちあっちってまだ一間か一間半ばかしも行っていない方を頤(あご)で指し『間抜けだねえ...
近松秋江 「雪の日」
...池の水を半ば切って落し...
豊島与志雄 「山上湖」
...半ば病気の心地だったが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その音にまた幾つかの扉(とびら)が階段口に半ば開かれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」「五十八万四千フラン!」とジルノルマン嬢は半ば口の中で繰り返していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...半ば神道のものであり...
中里介山 「大菩薩峠」
...結晶が半ば出来上った時...
中谷宇吉郎 「雪」
...そうして半ば彼の過敏な神経を悲しんだ...
夏目漱石 「行人」
...寒中殆んどその半ば滞在し得たるのみならず...
野中到 「寒中滞岳記」
...褒貶(ほうへん)相半ばするという言葉も...
野村胡堂 「楽聖物語」
...半ば信じられない...
北條民雄 「いのちの初夜」
...または半ば新暦を用ゐ半ば旧暦を用ゐ居るもあり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...はや他日の将軍の栄(は)えを身に擬して半ば鎌倉を呑んでいた...
吉川英治 「私本太平記」
...外国人との折衝が半ば商売みたいなものだから...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...ほとんど色のない小さい薄い唇は半ば優しく半ば皮肉に...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
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