...三日をすぎると主人と本人とが半々の出し合いで口入屋に手数料を払うのである...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...懸念(けねん)と安心と半々の足どりで...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...それと書く方とを半々にやる...
大杉栄 「獄中消息」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...大麦飯(米麦半々)ならば腹いつぱい食べてもあまり徹へないのである...
種田山頭火 「其中日記」
...まあ半々位なものだろう...
夏目漱石 「道草」
...その伯父が馬鹿に頑物(がんぶつ)でねえ――やはりその十九世紀から連綿と今日(こんにち)まで生き延びているんだがね」と主人夫婦を半々に見る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...驅けて行くガラツ八の後姿を半々に眺めて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...重三は受取つてお月樣と夕映(ゆふばへ)と半々に透(すか)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...塩と雪とが半々にまじりあった石のように堅い地べたに枕木のように無造作に投げだしてあった...
久生十蘭 「海豹島」
...返事のないのを半々と見て...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...支那人とロシア人が半々に歩いている街を...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...頭をかしげて池と子を半々に見て居たお久美さんはいきなり「ああそうそう...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...このひとのものと半々ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こちらにおられることとがちょうど半々ほどになっていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...半々というような態(てい)だったろうか...
吉川英治 「私本太平記」
...すでに戦意と色欲とは半々だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...半々(はんはん)に思い迷って棒立ちとなっている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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