...古時計は年を取つて気短(きみじか)になつてゐたので卅分ばかり進んでゐた...
薄田泣菫 「茶話」
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鶴彬 「鶴彬全川柳」
...明治卅三年正月、故郷仙臺にある第二高等學校に仕官し、卅四年海外漫遊に出かけ、卅七年秋、日露戰役の最中歸朝し、翌年再び二高に就職して爾來三十餘年、既往は眞に一夢のやうに感ずる...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...爾来卅年ばかり兼三は教頭を勤めていたが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その後子規に導かれて俳人生活をする事になって卅年頃に神田の或る学校で講演会を開いた時に思ったよりも巧く喋舌った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...五月卅一日...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...以て天智天皇の剛邁果敢の英主なりしを想見すべしいにしへの近江縣は湖濶く稻の秀國うつそみもよきうつゆふのさき國大和すみ棄てゝうべ知らしけむ志賀の宮どころ滋賀つのや秋田もゆたに湖隔つ田上山はあやにうらぐはし弘文天皇山陵白妙のいさごもきよき山陵は花木犀のかをる瑞垣志賀宮の舊蹟を見て此の山陵を拜すれば一種の感慨なき能はず世の中は成れば成らねばかにかくに成らねば悲し此の大君ろ卅日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...ジョージ・モルガン氏、お雪さんを見初(みそ)めたのは、勘平さんの年ごろだったが、その時卅四歳、纏(まと)まりそうでなかなかまとまらないのでオスヒスとなって、ある晩、ピストルをポケットに忍ばせ、「こんなにスローモーションでは堪(たま)りません...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...蓮歩楚々として進み寄ってきた年のころ卅二三の専太郎好みの乙な美人...
久生十蘭 「魔都」
...明治卅一年十一月四日卒...
正岡容 「巣鴨菊」
...先年歿した某々がその真似をして今夜は俺は卅人かへすと豪語して上がり...
正岡容 「寄席風流」
...出して見たが卅八度しかなかった...
正岡子規 「句合の月」
...句調惡しとか口にたまるとか言ふは三十一字又は十七字を標準としての上にて言ふものにして例へば十七字卅一字のつもりにて吟ぜし者が十九字卅三字等ならんか自ら句調惡しく口にたまらざるを得ず...
正岡子規 「字餘りの和歌俳句」
...「歳晩偶成」の七律が「歳華卅八属駒馳...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」「卅日(三月朔)宿于越部...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...)」「卅日...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...冷たい夕飯(雑詩卅四章)我手の花我手(わがて)の花は人染(そ)めず...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...その先の代では十六になり、卅二になり、六十四となり、百廿八になり、二百五十六といふやうに、祖先は先へのぼるほど數がふへてゆく...
吉川英治 「折々の記」
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