...二見ヶ浦は千畳敷...
泉鏡花 「浮舟」
...間口は狭くても奥は千畳万畳敷きでありて...
井上円了 「おばけの正体」
...これを千畳敷と名附け...
太宰治 「津軽」
...五十丁ばかりも登った処に三次(よし)若狭守の館の跡だと云う千畳敷と呼ぶ処があった...
田中貢太郎 「魔王物語」
...平太郎はいよいよ千畳敷に来たから...
田中貢太郎 「魔王物語」
...千畳敷の平坦な処へおりたところでふと怪しいものと擦れ違った...
田中貢太郎 「魔王物語」
...――最後に千畳敷の客間に参りました...
小泉八雲 田部隆次訳 「忠五郎のはなし」
...その怪異を見届けんがため、宮本武蔵は家老木下将監の内命を受けて、この陰々たる天主閣、下が千畳敷、二重が八百畳、三重が六百畳、四重が四百畳、五重が百畳敷、その頂上へ登ったところ、深夜、灯火も消えた闇の中に、瞭然と、十二単衣に緋の袴、薄化粧のあでやかな女性が、刑部明神と名乗って立現われ、さすがの武蔵の武芸を以てしても、それを取押えることが出来ない...
豊島与志雄 「文学以前」
...三月二十九日(消印) 〔市ヶ谷刑務所の顕治宛 厳島より(安芸の宮島廻廊より千畳閣を望む絵はがき)〕ここは大変に明るい美しいところでびっくりしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...十畳では狭い十二畳にしたいと何処(どこ)までも慾望を進めていったら千畳敷の座敷へ入っても満足の心は起りません...
村井弦斎 「食道楽」
...千畳の藪前(やぶまえ)で...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...千畳敷二畳に上(のぼつ)て酒肴を喫...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三方の壁の破れから先は天下の千畳敷に続いている...
夢野久作 「近世快人伝」
...変現(へんげん)千畳返(せんじょうがえ)し一「あ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ドンとつぎの千畳敷(せんじょうじき)へ投げつけられた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...千畳(じょう)敷(じき)を取りまきめされい!」毛受勝介(めんじゅかつすけ)が城中へ鳴りわたるばかりにどなった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)七殿(でん)のうちの桜雲台(おううんだい)千畳(じょう)敷(じき)の広間(ひろま)の東につづいて建(た)ってある...
吉川英治 「神州天馬侠」
...千畳(じょう)じきには七宝(しっぽう)の柱(はしら)...
吉川英治 「神州天馬侠」
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