...丁度僕が腰をかけて足がブラブラする程度の高さに、割った竹を張った床が出来ていて、ひとまずそこに荷を下し、ナイフ、千枚通し、鋏、剃刀等、先端のとがった物や物騒な品は全部取上げられた...
石川欣一 「比島投降記」
...うまうまお食事(とき)をすっぽかして来たんだい? ずいぶん鉄面皮でなくちゃできない芸当だぜ! わしの面も千枚張りだが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...全集十餘卷紙數幾千枚を通じて魯魚の誤を絶無ならしめん事を期するや豫め先生一家の用語を心得置かざる可からず...
永井荷風 「鴎外全集刊行の記」
...三千枚の写真を撮って...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...今まで私たちはこの方法で何千枚という顕微鏡写真をとって来た...
中谷宇吉郎 「自然の恵み」
...空気中での長い稲妻形の火花の写真を千枚以上も撮って...
中谷宇吉郎 「指導者としての寺田先生」
...一枚四匁の小判が千枚入ったとすると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...千両というと、小判が千枚、その頃の良質の小判は一枚四匁(もんめ)で、今(昭和十年頃)の相場にすると六十円ぐらいに当ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...数千枚の富札が一パイに入ったのへ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「多分、疊針か、千枚通しか、鋭い逞(たく)ましいものを突き立て、引拔いて、丁寧に耳の穴を拭いたことだらう、鬼のやうな仕業だ」平次は言ひ切つてホツとした樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...耳に錐(きり)か千枚通しを突つ立られるまで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その千枚張りの面(つら)の上に油をかけやがるんだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...面の皮千枚張りと言うが二千枚三千枚張りの供車にして同じ噺をしゃべり立てた...
正岡容 「寄席」
...既成の部分も原稿三千枚ほどとなり...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...「工芸」のため月々千枚の表紙を手描きすることは並大抵ではなかつたと思へる...
柳宗悦 「和紙十年」
...一冊に集録さるる枚数が二千枚内外であったので...
山本実彦 「十五年」
...六千枚は書いたらしい...
山本笑月 「明治世相百話」
...私は道楽半分に書いておりました千枚ばかりの長篇を或る処へ送り付けましたあと...
夢野久作 「スランプ」
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