...「彼の収入は私の千倍だ...
...「その蟻の数は彼女の実験群よりも千倍も多かった...
...「この宝石の価値は私が買った値段の千倍になった...
...「彼の強さは私に比べて千倍以上ある...
...「彼女は私に比べて千倍も上手にピアノを弾く...
...千キログラムを千倍してもいゝよ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その結果感度が一千倍ないし三千倍良くなったように感ずるはずのものだった...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...千倍も大きくしたような...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...だが、戦争というものは、おれたちの何百倍、何千倍も、悪いことじゃないのか! え、諸君、そうじゃないか...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...ポンドはファージングの約一千倍近くに当るのである...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...酒の席は、昔も今も同じ事なり、しまいには、何が何やら、ただわあとなって、骨の無い動物の如く、互いに背負われるやら抱かれるやら、羽織を落し、扇子を忘れ、草履(ぞうり)をはきちがえて、いや、めでたい、めでたい、とうわごとみたいに言いながらめいめいの家へ帰り、あとには亭主(ていしゅ)ひとり、大風の跡の荒野に伏せる狼(おおかみ)の形で大鼾(おおいびき)で寝て、女房は呆然(ぼうぜん)と部屋のまんなかに坐り、とにかく後片附けは明日と定め、神棚の桝を見上げては、うれしさ胸にこみ上げ、それにつけても戸じまりは大事と立って、家中の戸をしめて念いりに錠(じょう)をおろし、召使い達をさきに寝かせて、それから亭主の徳兵衛を静かにゆり起し、そんな大鼾で楽寝をしている場合ではありません、ご近所の有難(ありがた)いお情を無にせぬよう、今夜これから、ことしの諸払いの算用を、ざっとやって見ましょう、と大福帳やら算盤(そろばん)を押しつければ、亭主は眼をしぶくあけて、泥酔(でいすい)の夢にも債鬼に苦しめられ、いまふっと眼がさめると、われは百両の金持なる事に気附いて、勇気百千倍、むっくり起き上り、「よし来た、算盤よこせ、畜生め、あの米屋の八右衛門(はちえもん)は、わしの先代の別家なのに、義理も恩も人情も忘れて、どこよりもせわしく借りを責め立てやがって、おのれ、今に見ろと思っていたが、畜生め、こんど来たら、あの皺面(しわづら)に小判をたたきつけて、もう来年からは、どんなにわしにお世辞を言っても、聞かぬ振りして米は八右衛門の隣りの与七の家から現金で買って、帰りには、あいつの家の前で小便でもして来る事だ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...百倍も千倍も見てくれの悪い犬であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...(この予報が可能としても)少なくも測候所の数を現在の数百倍数千倍に増加せざるべからず...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...太陽の光と熱とは忽(たちま)ち幾千倍に増加するのです...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...物価は当時の一千倍にもなっているのに...
野村胡堂 「胡堂百話」
...事実の形を千倍もの太さにしてしまった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...男には千倍も害を与えたということを...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...「あの男はなんでも千倍もよく知っているんだぞ!」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...其これを与うるの間に母徳無形の感化力は有形物に優ること百千倍なるを忘る可らず...
福沢諭吉 「新女大学」
...畜生! 万一、そんな場合にゃあ、この闇太郎、あの友達の恨みをついで、百倍千倍にして、仕けえしをしてやるから――この大江戸を火の海にだってしてやるから――闇太郎は、沸き立つ憤怒にわけのわからぬことを、叫び立てそうになって、辛うじて自分を抑えた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...五時間分の月給のなかから見れば恐らく百倍も千倍もの価値のあるものをつくっているわけです...
宮本百合子 「幸福の建設」
...アメリカ全国民の賛否はどうなるのだろうか?原爆の数千倍の威力を持つという水爆の実験が成功したという...
三好十郎 「アメリカ人に問う」
...原子バクダンの千倍の兵器が発明されようと...
三好十郎 「胎内」
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