...まだ十分でないッていうのに...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...「まだ十分でない」といって...
高神覚昇 「般若心経講義」
...そして私の覚悟は十分でない...
種田山頭火 「其中日記」
...体感の十分でない学者が机の上で議論してゐることであつて...
田山録弥 「雨の日に」
...かかる完全性の觀念を作り出すに十分でないのか...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...若しくは書きました所の多くの文字を透して御覧になつたのみでは十分でないと思ふのであります...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...その犠牲の金でも十分でないことがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ところがこの丸い粒子の表面から反射する光は拡散度が十分でないためか...
中谷宇吉郎 「霜柱と白粉の話」
...どうしても代用では十分でない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...寛怠に似て恐縮だが実はまだ研究が十分でない...
久生十蘭 「玉取物語」
...激しかつた私の空腹は、十分でない迄も、この仙人の食物で薄らいだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その活動的句法が厭味になつてまた無理になつてどうも俳句として十分でないやうに余には感じられるのである...
正岡子規 「病牀六尺」
...個人は自分だけでは十分でない...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...でも深さが十分でない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それでは十分でないと思召して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...日光の十分でない地にある...
柳田國男 「地名の研究」
...残念ながらそれにはまだ資料が十分でない...
柳田国男 「山の人生」
...日本の国家の統一が十分でないことの告白でもあった...
和辻哲郎 「鎖国」
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