...十人並以下の女でさえ...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ともかくも十人並以上になるんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...あのとおり十人並み以上な娘じゃないか...
伊藤左千夫 「春の潮」
...たまにちよツと十人並みのが來たと思へば...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その住める家も十人並より小さき者である...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...同宿のお遍路さんの妻君は顔も心も十人並だが...
種田山頭火 「行乞記」
...人には正確を要求する十人並みの人間のすることとは全く反対であったのである...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...まあ十人並以上の容姿と言える...
豊島与志雄 「憑きもの」
...まあ十人並以上だろうと...
夏目漱石 「行人」
...容色(きりょう)だって十人並より可(い)いじゃありませんかと梅子が云った...
夏目漱石 「それから」
...なまじい容色が十人並以上なので...
夏目漱石 「明暗」
...何となく艶(なまめ)かしい十人並に優れた美しさです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...容貌(ようばう)も十人並...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身体が頑健で、仕事が出来、男ぶりも十人並、親を大事にし、娘を可愛がってくれる男が欲しい...
火野葦平 「花と龍」
...定めし十人並以上の所謂鄙には稀なる器量好しであつたのであらう...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...かういふいゝ氣持を感じながら、思ふ存分温かい汐風に浸つて、腦裏の塵埃を拭つて、胃の働きをもよくして、家へ歸つて午餐の膳に向つて、新鮮な魚介や蔬菜を味ふ時は、十人並に、生きとし生けるものゝ刹那の幸福が感ぜられるのであつた...
正宗白鳥 「吉日」
...豊の器量は十人並みである...
森鴎外 「安井夫人」
...迷わずに云い切れる程な――それは十人並み以上の娘だった...
吉川英治 「新書太閤記」
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