...十人並の人間一生の間に物理学の全般にわたって一通りの知識だけでも得ようとするのはなかなか容易な事でなくなる...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...十人並みの殺人鬼として記憶されるのは本意ではありません...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...身なりだって十人並みだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...余は物陰にかくれて其樣子を見ざりしかど、年は三十前後、容貌十人並、住所姓名は口にせざりしと云...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...容色(きりよう)だつて十人並(なみ)より可(い)いぢやありませんかと梅子が云つた...
夏目漱石 「それから」
...十人並みと言ったのさえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十人並と言つたのさへ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...才覚も容貌(きりょう)も十人並に優れていながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...容貌(ようばう)も十人並...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十人並――と世間では言つて居りますが」今吉は昂然(かうぜん)として言ひきりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人間十人並の一生であり...
萩原朔太郎 「名前の話」
...はじめて十人並みの少年と言うべきなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...かういふいゝ氣持を感じながら、思ふ存分温かい汐風に浸つて、腦裏の塵埃を拭つて、胃の働きをもよくして、家へ歸つて午餐の膳に向つて、新鮮な魚介や蔬菜を味ふ時は、十人並に、生きとし生けるものゝ刹那の幸福が感ぜられるのであつた...
正宗白鳥 「吉日」
...西洋料理屋で西洋人の客なら一つの食卓へ十人並べられる処(ところ)を日本人の客では八人がむずかしいといっている...
村井弦斎 「食道楽」
...りよは十人並の容貌(ようぼう)で...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...器量の十人並みなお豊さんをと望んだのであろう...
森鴎外 「安井夫人」
...容貌はまず十人並だが...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...縹緻(きりょう)は十人並のポッチャリした方で...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??