...表面(うわべ)には十人並みな生活を生活していながら...
有島武郎 「小さき者へ」
...ともかくも十人並以上になるんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...同宿のお遍路さんの妻君は顔も心も十人並だが...
種田山頭火 「行乞記」
...娘盛りにはこれでも十人並み以上であったろうと思われる...
田山花袋 「少女病」
...とにかくそこいらを歩いている普通十人並の娘達と同じような着物に...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...身なりだって十人並みだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...男嫌いの女はまあ十人並の容姿であってほしく...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...容貌はまず十人並(なみ)で...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...容色(きりよう)だつて十人並(なみ)より可(い)いぢやありませんかと梅子が云つた...
夏目漱石 「それから」
...何となく艶(なまめ)かしい十人並に優れた美しさです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人間十人並の一生であり...
萩原朔太郎 「名前の話」
...はじめて十人並みの少年と言うべきなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...彼女の容貌もごく十人並であった...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...西洋料理屋で西洋人の客なら一つの食卓へ十人並べられる処(ところ)を日本人の客では八人がむずかしいといっている...
村井弦斎 「食道楽」
...豊の器量は十人並みである...
森鴎外 「安井夫人」
...眼鼻だちも十人並を越えて美しかったが...
山本周五郎 「松林蝙也」
...容貌はまず十人並だが...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...迷わずに云い切れる程な――それは十人並み以上の娘だった...
吉川英治 「新書太閤記」
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