...もっと深くもっとよく己れを愛したい欲求が十二分に潜んでいることに気づくのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...自分は当局者がこの辺の事情を十二分に研究せられんことを切望する...
伊波普猷 「沖縄人の最大欠点」
...この辺のところは特に女子教育の任に当ておられる教育家諸君に十二分に研究して貰いたいのであります...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...それに對する僕の謝禮はメールに原稿を書いたので十二分に濟んでゐます...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それから三ヶ月間火星に踏みとどまって火星の探検を十二分に果たし...
海野十三 「三十年後の世界」
...油学士の自尊心を十二分に傷つけた...
海野十三 「人造人間戦車の機密」
...其れよりも十二分に健康を恢復して...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...十二分に腹をこしらえてから後に...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...いやその可能性は十二分にあるとか...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...中心實に此點に於ける閣下の特色が十二分に發揮せられむことを期したりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...予備知識がもう十二分に出来ているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...十二分にもっているものを...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...元旦の九時十二分に噴水の鶴が鳴くというのは一体何から割り出したものか元より作者などの知ろう筈はない...
久生十蘭 「魔都」
...四時十二分にとうとう殲滅されてしまったのである...
久生十蘭 「魔都」
...十二分に自覚しているらしかった...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...十二分に能通を列(なら)べて留飲をさげしなるべし...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...袖で十二分に口のあたりを掩(おお)うて隙見男(すきみおとこ)に顔をよく見せないが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自然から十二分に与えられていないものはない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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