...それに對する僕の謝禮はメールに原稿を書いたので十二分に濟んでゐます...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...四時四十二分に例の旅客列車が通過して...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...子供と今が今まで高をくくりし武男に十二分に裏をかかれて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...いやその可能性は十二分にあるとか...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...小力を十二分に発揮して相撲の手を濫用して来るから...
中里介山 「大菩薩峠」
...予備知識がもう十二分に出来ているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...それぞれの範囲内では各自の創意を十二分に発揮しながらも...
野呂栄太郎 「『日本資本主義発達史講座』趣意書」
...元日の午前九時十二分に噴水の鶴が鳴くなどというのは...
久生十蘭 「魔都」
...同四時十二分に終った...
久生十蘭 「魔都」
...苦労は十二分に――阿賀妻こそ...
本庄陸男 「石狩川」
...見ただけでプッとふき出したくなるような雰囲気を十二分に発散させながら...
正岡容 「寄席」
...十二分にと味はせて呉れた(浅草の並木に至つては路次と二階席の風流を両ながら具備してゐたと云へる)...
正岡容 「寄席風流」
...蟒は十二分に醉拂つて居るらしい...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...この点で十二分に利用された...
宮本百合子 「ある回想から」
...源氏はそんな時でなくても十二分に好意を表する慣(なら)わしであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自然から十二分に与えられていないものはない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...桜は十二分に咲いていた...
山本周五郎 「青べか日記」
...彼女は十二分に持っているんです……全然...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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