...もっと深くもっとよく己れを愛したい欲求が十二分に潜んでいることに気づくのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...それに對する僕の謝禮はメールに原稿を書いたので十二分に濟んでゐます...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...油学士の自尊心を十二分に傷つけた...
海野十三 「人造人間戦車の機密」
...十二分に知っていた...
海野十三 「振動魔」
...彼の面倒を十二分にみることができたのである...
海野十三 「脳の中の麗人」
...十二分に照明が出来ること請合(うけあ)いである...
海野十三 「発明小僧」
...それらの古人の理想を十二分に実現した最初の人が芭蕉であったのである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...それを十二分に遂行せずには置かなかつた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...今や性急に且つ十二分に充たされねばならぬ...
中島敦 「盈虚」
...それにしても元日の午前九時十二分に噴水の鶴が唄うと広告し...
久生十蘭 「魔都」
...お金の分は十二分に楽しめます……...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...袖で十二分に口のあたりを掩(おお)うて隙見男(すきみおとこ)に顔をよく見せないが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この恵みを十二分に受けて沖縄の本葺が屋根の美しさを生んでいるのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...十二分に驚くべき本能を発揮しました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...七月十九日の午前十時二十二分に三年町の自宅自室で父が七十二歳の息を引取った時...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...十二分に落ち付いて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...十二分に馳走して遣わそう」と側近に洩らしていたという...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...我々は科学への激しい情熱とこれら神秘的な山脈の彼方にある未知の領域の驚異への探究心を十二分に維持していた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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