...我は素より我心を以て汝が行を匡(たゞ)さんとせず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...職務柄にも似合はず何等匡正(きやうせい)の手段を講ずるものはなかつた...
石川啄木 「雲は天才である」
...王朝の頃大江匡衡(おおえのまさひら)は『見遊女序(ゆうじょをみるのじょ)』を書いてこの川筋の繁昌(はんじょう)をしるし婬風(いんぷう)をなげいているなかに...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...理解されるべきものを匡(た)めて理解するのではなくして...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...自己の持つ理解という烙印を押すならば――そして之は理解が自己の何かの働きによってこの某性格を匡めて理解することであるが――...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...軍部では二千五百万円を支出して凶作地に軍需工業製品の授産をし、その製品を買い上げて救済の形を与えようとしているそうだが(一九三四年十一月十九日『読売』)之も亦、軍需工業資本家の農村工業化の提唱と同様に、農民の貧窮から低賃金を僥倖しようというものであって、匡救の目標は、道徳的に又常識的に云えば農村(農民とは呼ばないことを注意!)であっても、資本の要求から云えば、日本の経済的、従って軍事的、世界進出こそが、匡救(?)の対象に他ならない...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...単に社会が罪人の匡正(きょうせい)に...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...今後匡正することの出来る謬りであると考えて...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...「匡(ただす)は匚(はこ)に王の字をかきます...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...匡(ただ)し理(おさ)め磨(みが)いて...
中島敦 「弟子」
...匡(きょう)の地で暴民に囲まれた時昂然(こうぜん)として孔子の言った「天のいまだ斯文(しぶん)を喪(ほろぼ)さざるや匡人(きょうひと)それ予(われ)をいかんせんや」が...
中島敦 「弟子」
...わたくしは此に先づ一の大いなる錯誤を匡(たゞ)して置く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三十五年二月二十二日徳の第二子信匡(のぶたゞ)が生れた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この説の誤(あやまり)を匡(ただ)そうとした...
森鴎外 「渋江抽斎」
...呉匡(ごきょう)も...
吉川英治 「三国志」
...王匡(おうきょう)...
吉川英治 「三国志」
...匡房に倣(なら)って...
吉川英治 「私本太平記」
...この匡衡(まさひら)は漢文(かんぶん)や...
和田萬吉 「今昔物語」
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