...基督とその周匝(めぐり)なる天翔(あまがけ)る靈とは猶金色に照されたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...くすんだ顔を上げて周匝(あたり)を見る...
石川啄木 「菊池君」
...その周匝(あたり)の風物としつくり調和してゐた...
石川啄木 「札幌」
...白銀の矢に貫かれた白鳥の屍! 其周匝の水が血の色に染まつたと見ると...
石川啄木 「散文詩」
...周匝(あたり)にひびく駒下駄の音を石甃に刻み乍ら...
石川啄木 「葬列」
...周匝(あたり)には心地よい秋草の香が流れて居る...
石川啄木 「葬列」
...其周匝(めぐり)には五六人の男の児が立つて居て...
石川啄木 「葬列」
...周匝(あたり)の木々の葉裏にはもう夕暮の陰影(かげ)が宿つて見えた...
石川啄木 「道」
...周匝(あたり)がぼうつとして来た...
石川啄木 「道」
...四壑のために鉄より堅牢なる箍(たが)を匝(め)ぐらしたるもの...
宇野浩二 「それからそれ」
...手水盤の水が銀の匝器のやうに厚く氷つてゐた...
田山花袋 「道綱の母」
...彼の婦人に関する用意の周匝(しゅうそう)懇篤なる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...不忍池ハ其ノ西南ヲ匝(メグ)ル...
永井荷風 「上野」
......
樋口一葉 「われから」
...獨自の意見と周匝なる批評とを忌憚なく發表する程の人であつたから...
村越三千男 「大植物圖鑑」
...周匝(めぐり)に扇形の皿八枚を置いた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...下のモは必ず身を匝(めぐ)らせておるが...
柳田国男 「雪国の春」
...和気とか佐伯とか周匝(すさい)とかいう小さい村や部落を時々見るほかは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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