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李箱 「BOITEUX ・ BOITEUSE」
...其前には十七許りの職人が平蜘蛛(ひらくも)の如く匍(うづくま)つてゐる...
石川啄木 「天鵞絨」
...毎日匍匐(ほふく)して参詣(さんけい)し...
井上円了 「おばけの正体」
...頭のない洋服を着た怪物がゾロゾロと匍(は)いまわっていました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...彼の両腕を匍いあがってくるのであった...
海野十三 「軍用鼠」
...ううーッ、ここを開け――開けて下さい」灰白色の毒ガスはプスと低い音をたてて、床の上を匍い、霧のように渦をまいて、だんだんと高く舞いのぼってゆくのであった...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...まもなくこんな身体になって辻川博士邸内へ匍い出したのです...
海野十三 「地球盗難」
...壜の上の方に匍(は)いあがってきたところを見付けたのであるが...
海野十三 「蠅」
...匍匐し、挑み、相撃ち、逃惑い、追跡する暗褐色の数万のグロテスクな海獣どもの咆哮と叫喚は、劈(つんざ)くような無数の海鴉(ロッペン)の鳴声と交錯し、騒々囂々(ごうごう)、日夜、やむときなく島を揺りうごかす...
久生十蘭 「海豹島」
...彼の皮膚の上に匍(は)いまわるような気がした...
平林初之輔 「謎の女」
...春先(はるさ)き少し暖気になると羽織の襟に匍出(はいだ)すことがある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...この孤兒院(こじゐん)に匍(は)ひ込み...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...あやしきしはぶるひ人(びと)どもあつまりゐる中にうちまじりつつ御けしきをがみ見まつる隠士も市の大路に匍匐(はらばい)ならびをろがみ奉(まつ)る雲の上人天皇の大御使(おおみつかい)と聞くからにはるかにをがむ膝をり伏せて勅使をさえかしこがりて匍匐(はらば)いおろがむ彼をして...
正岡子規 「曙覧の歌」
...白粉の鬱陶しい香(にお)いと捌口のない炭酸瓦斯(ガス)の匍匐(ほふく)...
矢田津世子 「罠を跳び越える女」
...匍匐(ほふく)して尾(つ)けて来た佐久間勢のうちから...
吉川英治 「新書太閤記」
...まっ黒に匍(は)い揚がった煙をくぐって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...二階へ裾(すそ)を匍(は)わせて行った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ルパンと二人の部下とは暗の中を匍(は)って門口まで忍んだ...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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