...べそをかきながら又匍匐を続けて行く...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...其前には十七許りの職人が平蜘蛛(ひらくも)の如く匍(うづくま)つてゐる...
石川啄木 「天鵞絨」
...僕は腹匍(はらば)いになった...
海野十三 「深夜の市長」
...ぐるっと後部の方に廻ってから自動車の方に匍っていった...
海野十三 「蠅男」
...おもむろに、匍いずるように、移動している...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...出来るだけ早く匍い進み...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...地面を匍い歩いていたのだ...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...薄暗い中に彼は腹匍っていた...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...グニャグニャと身をくねらせて車室の空気の中を匍(は)いまわっているような気持さえしてくるのであった...
中島敦 「斗南先生」
...両手を使って物狂わしく膃肭獣のまわりを匍いだした...
久生十蘭 「海豹島」
...何処へ匍(は)い出しゃあがるだ!』ここで彼は又もやピシリと一鞭喰らわせて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...燧岳の紅葉は匍松(はいまつ)地帯より始まり...
平野長蔵 「尾瀬沼の四季」
...それが殆ど天井迄蔦の如くに匍ひ昇る...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...葛(くず)の葉の匍(は)い渡った所は方々にあった...
柳田国男 「雪国の春」
...窓の方へ匍って行く...
山中貞雄 「森の石松」
...それでも足りなけあ俺から先に汽鑵(かま)の中へ匍(は)い込むんだ...
夢野久作 「難船小僧」
...膝っ小僧と両手の三本足で匍(は)いまわった...
夢野久作 「一足お先に」
...鉄槍鉄砲を草むらに匍(は)わせて...
吉川英治 「新書太閤記」
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