...極めて少量な物質の中にでも非常に多量なエネルギーを包蔵し得るものだということがわかるのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...ここにあらゆる危険性が包蔵される...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...互いの胸中には禍心を包蔵して機の熟するまでの平和を希望したまでで...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...其実新生命を包蔵してゐるものを...
高浜虚子 「進むべき俳句の道」
...あらゆるりんごを包蔵する永遠不滅のりんごの顔をカンバスにとどめようとして努力したという話がある...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...こういう語彙(ごい)自身の中に日本人の自然観の諸断片が濃密に圧縮された形で包蔵されていると考えるのである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...日本における植物界の多様性はまたその包蔵する動物界の豊富の可能性を指示するかと思われる...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...源氏物語や枕草子(まくらのそうし)などをひもといてみてもその中には「日本」のあらゆる相貌(そうぼう)を指摘する際に参考すべき一種の目録書きが包蔵されている事を認めることができるであろう...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...最小なものでも無限を包蔵し...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...唯だ嫉妬以外に何物をも包蔵せざるを見る太甚いかな...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...強靭旺盛な生活力を内に包蔵している...
豊島与志雄 「北京・青島・村落」
...且つ周到に包蔵しているあの頭は大したもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...凡ゆる胚種を包蔵してゐる...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...誠に毒心を包蔵せるのなりといひしは実に当れる詞(ことば)なるべしと評した斎藤緑雨を...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...偶然事と見えるものは必然事を包蔵する容器であること」という表現で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...此裏(うち)に新なる発表を待つて方纔(はうざん)に解決せらるべき何等かの消息が包蔵せられてゐることは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この間に或秘密が包蔵せられていたそうである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...かれの胸中いつか包蔵された陰謀の設計は...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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