...並びに經驗の主觀的抑揚をも悉く「抽象」の概念の中に包括するのは...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...支那を包括するのみか...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...その中に凡てを包括するの...
高木敏雄 「比較神話学」
...我々がそれを直接に意識しているというふうに我々のうちにあらゆるものを包括する...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...松平氏は第二夫人以下第何十夫人までを包括する日本一の大家族の主人だというゴシップも聞いたが事実は知らない...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...能知者と所知者の結合を包括する全体が更に大きな普遍的で絶対的な能知を反映する事によって芸術たる価値が定まると考える事が出来るだろう...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...物質生活から精神生活迄の一切の人間の生活を包括する歴史は...
戸坂潤 「辞典」
...でつまり科学的批評、文芸の科学的評論ということは、歴史的材料について見れば明らかなように、要するに文芸評論の方法的に自覚された形態一切を、包括するわけだ...
戸坂潤 「文芸評論の方法について」
...両者の間のすべてを包括することが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...將來と過去とを包括することに置いた...
波多野精一 「時と永遠」
...自然的生においてはその都度の現在はあるも一切を包括する現在は無い...
波多野精一 「時と永遠」
...又觀想の活動があらゆる存在を包括するを思へば...
波多野精一 「時と永遠」
...罪の赦しそのものはすでに超時間的なる根源的罪惡と個々の時間的行爲の罪惡性とをひろく共に包括する...
波多野精一 「時と永遠」
...この現實的世界は自然的文化的生の全體並びにそれのうちに含まれる乃至それと聯關する一切の存在を包括する...
波多野精一 「時と永遠」
...あらゆる可能性を包括するような完全な全体像を...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...さらに進んで音楽も絵画も文学をも包括する総合的境地が開拓されつつあるのである...
平林初之輔 「『心理試験』を読む」
...それぞれがその専門にだけたずさわり・全体を包括する仕立師(したてや)よりも狭い領分の中で腕をふるう・ことによってますます満足を与えられているように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不純な要素の一切を包括する生活全体をもっての弁証法的開展として――しかもその開展の一歩一歩が非合理的な契機によって押し進められるものとして...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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