...凡て此等を包括する人文史的立脚地を取る可きなり...
高木敏雄 「比較神話学」
...もっとも普通の世間の人の口にする科学という語の包括する漠然(ばくぜん)とした概念の中には...
寺田寅彦 「科学と文学」
...現代の俳句界はジャーナリズムの力を借りることなしには大衆を包括することができないのに...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...一般の科学をも包括するより広い常識につらならなくては...
戸坂潤 「科学と科学の観念」
...物質生活から精神生活迄の一切の人間の生活を包括する歴史は...
戸坂潤 「辞典」
...でつまり科学的批評、文芸の科学的評論ということは、歴史的材料について見れば明らかなように、要するに文芸評論の方法的に自覚された形態一切を、包括するわけだ...
戸坂潤 「文芸評論の方法について」
...當時の朝廷が直轄したまへる地方を包括するならん...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...今日我我のいふ韻律の語意は實に「拍子(テンポ)」と「旋律(メロヂイ)」の兩屬性を包括する概念...
萩原朔太郎 「青猫」
...及び主観的表現の一切を包括する...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...しかるに死は過去より將來を通じて同一なる主體從つてあらゆる時を包括する現在の消滅を意味する...
波多野精一 「時と永遠」
...それは過去と將來とを包括する内部的構造の崩壞を意味するであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...又觀想の活動があらゆる存在を包括するを思へば...
波多野精一 「時と永遠」
...さらに進んで音楽も絵画も文学をも包括する総合的境地が開拓されつつあるのである...
平林初之輔 「『心理試験』を読む」
...これらのはたらきの完全な歴史がとにかくかの事物の本質を包括するのである...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...それだからこの場合には我々の精神をも包括する身體が主觀であり...
三木清 「認識論」
...後者に属する人は、強烈な消耗と同時に新生の可能の故に、自分を包括する...
「一本の花」
...それぞれがその専門にだけたずさわり・全体を包括する仕立師(したてや)よりも狭い領分の中で腕をふるう・ことによってますます満足を与えられているように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...兩者を合して廣い意味での生物學に包括することができるであろう...
矢田部達郎 「心理學」
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