...手を包めと云って紙を出す...
太宰治 「花吹雪」
...大きいものも小さいものも一枚で包める...
種田山頭火 「行乞記」
...考えると苦しくなる」胸にひそかに恋を包める青年の苦しさというような顔を郁治はして見せた...
田山花袋 「田舎教師」
...牛皮もて包める盾を腕のばし胸より隔て身を蔽ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼は男性的氣象を以て其謹愼の天分を包めるを異りとするのみ則ち彼は三條岩倉二公を調和したる資質を具へ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...包めども包みもかねて...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...睚眦(がいさい)の恨(うらみ)は人を欺く笑(えみ)の衣に包めども...
夏目漱石 「幻影の盾」
...私は消防にいくら包め...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...山山を若葉包めり世にあらば君が初夏我の初夏故人に死に別れた年の初夏...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...あなたに会うまで眠らないと」五ロンドンに垂れこむ蒸(む)し暑い熱波が今の暴動をすっぽり包めば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...「毛布の中へ包めばいいよ...
宮澤賢治 「氷と後光」
...パンの薄く切ったのへバターを塗って今の玉子を挟んで両方から合せてまた小さく切って紙へ包めばポッケットへでも何処(どこ)へでも入ります...
村井弦斎 「食道楽」
...紙へ包めばアイスクリームが融けてしまいますと笑っている...
村井弦斎 「食道楽」
...私は一場(いちじょう)の茶話(さわ)だと思っていましたが上等のアイスクリームは全く紙へ包めるものでしょうか」お登和嬢「オホホ紙へ包むどころでありません...
村井弦斎 「食道楽」
...或はその包めるところ何の思想をもなさゞることあり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...引っ包め」劉延、道栄の兵は、あらぬ方角から二手に分れて殺到し、押し包んでこれを殲滅にかかった...
吉川英治 「三国志」
...何で今のおことばをふたたび世に包めましょうや...
吉川英治 「新書太閤記」
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